5月14日の夜、小泉純一郎氏や山崎拓元副総裁(87)らと東京・銀座で会食、ハッパをかけられたのは石破氏だ。
「山崎氏が参加を求め、総裁選に立つべきだと盛んにプッシュをかけました。02年9月の小泉政権下で石破氏を防衛庁長官として初入閣させた純一郎氏も、総理の資質には『才能と努力と運が必要。義理と人情を大切にしろ』と、帝王学を伝授しました」(政治部記者)
石破氏といえば、各社の「ポスト岸田」の世論調査で1位の常連だが、党内では「後ろから弓を引くタイプ」と言われ、国会議員のウケはそれほどよくなかった。
「天敵の麻生氏もいまだに嫌っていて、『いつも暗い顔して、(党の顔として)選挙できるのかよ?』と、最近も話していました」(自民党関係者)
それだけに、今回の会合は純一郎氏ら大物OBが支援に動きだしたと受け止められ、特大のインパクトを残した。2月には約8カ月ぶりに勉強会も再開。二階派の議員も石破グループに参加するようになり、最有力候補に躍り出ている。
続いて、安倍晋三元総理が死去し、孤立無援となった高市早苗経済安全保障相(63)は、「保守団結の会」と「『日本のチカラ』研究会」を立ち上げ、他派閥の草刈り場として狙われている安倍派の保守系議員をつなぎとめるのに懸命のようで、
「総裁選に向けて福岡や高知、大阪などで講演会を実施しています。地方での高市人気は侮れず、1000人単位で支援者を集め、会場によっては入りきれないこともあるほど。党員・党友による地方票固めを加速させ、“中央”に攻め込む戦術をもくろんでいます」(山村氏)
本命不在で「ポスト岸田」レースはダンゴ状態。この分ならトップの首をすげ替えても、重鎮による傀儡政権は今後も続きそう─。
*週刊アサヒ芸能6月6日号掲載