1月に麻生氏は講演で「このおばさんやるねえ」「そんな美しい方とは言わんけれども」と、上川陽子外相(71)の容姿をイジって問題視された。だが、自民党関係者は世間とは異なる反応を示す。
「めったに人を誉めない麻生さんが、『新たなスター』とまで持ち上げたことが衝撃でした」
小林氏もこう続ける。
「これまで『ポスト岸田』の候補者は、小泉進次郎元環境相(43)、石破茂元幹事長(67)、河野太郎デジタル相(61)の3人の頭文字を取って、『小石河連合』と呼ばれていた。それが今は、『小石河陽子』と上川氏の名前が加わったんです。国民が女性総理の誕生を熱望すれば、間違いなく有力候補。一足先に麻生氏は“後ろ盾”になったとアピールしたのでしょう」
茂木氏か上川氏か、したたかな内股膏薬と言えばそれまでだが‥‥。
総理候補に急浮上した上川氏の影に、岸田総理もピリピリのご様子。山村氏によれば、
「4月に米国を公式訪問した際、上川氏も同行しました。訪米前からメディアに大きく扱われ、上川氏の露出機会が増加。そのたびに岸田総理の機嫌が悪くなり、周囲が気を遣ったそうです」
上川氏も「出る杭は打たれる」を警戒し、総裁選の話題になると「その話はしないようにしている」と、心の内を見せなくなっているという。
一方、「小石河連合」の推し活を進めるのは、非主流派の菅義偉前総理(75)。
前回の総裁選では2位になった河野氏を支援。河野氏自身もリベンジに燃え、政策勉強会「火曜会」を主宰し、結束を強めている。
「裏金事件でゴタゴタしていた時は、『俺が総裁選に出ないと、自民党が大変なことになる』と豪語していました」(自民党関係者)
そんなやる気とは裏腹に、どうも菅氏との関係にすきま風が吹き始めているようなのだ。
「派閥解消の流れでも、一向に麻生派から出ようとしない河野氏にアキれて、不満を漏らすことが増えた」(自民党関係者)
そんな河野氏を切り捨てて、菅氏が絶賛推し活中なのは、党改革の派閥解消やライドシェア導入で阿吽の呼吸を見せた小泉進次郎氏だ。しかし、総裁選については父・純一郎元総理(82)から「50歳まで動くな」と待ったがかかり、さらに予期せぬ事態も起きた。
「菅氏の『力』の源泉は気心が知れた二階俊博元幹事長(85)との強力なパイプでした。二階氏は体調不良で入院しているので、菅氏が誰を支援するにしても、影響力の低下は避けられません」(小林氏)
秋の本番前に“ガースー欠”か。
(つづく)