木村拓哉「Believe」で「何を演じてもキムタク」評のアンチを黙らせた円熟演技

「何を演じても“キムタク”にしか見えない」

 これまでピアニスト、検事、パイロット、総理大臣など様々な職業を演じてきた木村拓哉だが、視聴者の多くは、そのような感想を持っているのではないだろうか。近年は「いい加減に見飽きた」「またキムタクかよ」などと辛辣な意見ばかりが目についていたが、どうやらそんな評判も今回のドラマで一服しそうだ。

 木村が大手ゼネコンの土木設計部部長で橋の設計者を演じる、テレビ朝日開局65周年記念の木曜ドラマ「Believe-君にかける橋-」が4月25日、初回拡大スペシャルで放送。平均世帯視聴率は11・7%だった。第1話では、狩山陸(木村)が設計した「龍神大橋」建設現場で、大人数を巻き込む事故が発生するというシーンが描かれたが、先の読めない手に汗握るスリリングな展開に、絶賛の声が相次いだ。

 ドラマライターが語る。

「どうせ何をやってもキムタクだろうと、はなから期待していなかった視聴者が続々と手のひらを返しています。木村も51歳になって、演技に深みが出てきました。今回のドラマは本人もかなり気合が入っていたようで、その熱が違和感なく伝わってきましたね。惜しむらくは刑務所のシーンで、髪が長かったこと。男性受刑者の髪型は、法務省の訓令で、原則として『2ミリか1.6センチの長さに刈り上げる』とある。リアリティを追求するドラマ通にとっては唯一、物足りなかった点のようです」

 近年、受刑者の髪型については「人権侵害」を指摘する声が日に日に大きくなっているが、木村がそれを「先取り」していると思えば、さほど気にならないのではないか。

 いずれせよ、すでに今期ドラマNo.1の呼び声高い「Believe」。第2話はさらなる視聴率の上乗せがあるかもしれない。

(ケン高田)

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