MLBドジャースが4月3日、全日本空輸(ANA)と複数年のパートナーシップ契約を結んだ。契約金など詳細は非公表だが、推定年間10億円とされ、今季ドジャースが結んだスポンサー契約としては最高額だ。
専属通訳だった水原一平氏による違法賭博の影響により、米国内では多かれ少なかれ薄れた感のある大谷翔平効果だが、今回はある事情が加わっている。
「大谷はすでに2018年にANAのライバル会社である日本航空(JAL)とサポート契約を結んでおり、本来なら有り得ない相乗りと言える。それでもANAがドジャースと契約に踏み切ったのは、来年のMLB開幕戦の影響があります。日本野球機構(NPB)の榊原定征コミッショナーは3日、日本開催の内定を明言している。ただ、すでに米国ではその対戦カードについて、ドジャースと鈴木誠也と今永がいるカブスとの報道があるものの『白紙』としており、試合会場も未定なんです」(夕刊紙記者)
そんな中、大谷が所属していた日本ハムや本拠地・エスコンフィールドは開幕戦、オープン戦を是が非でも開催したい。
「千歳空港の国際便はありますが、米国便が飛んでいない。そのためには国内線での利用がぜひものになる。ANAはそれを独占したい。日本各地から北海道便はドル箱路線ですからね。それを見越してのドジャースとのパートナー契約というわけです」(同)
来年3月には、大谷がラッピングされたANAの飛行機が日本中で飛ぶことは確実。ただ、試合会場については東京ドームという話も聞こえており、水面下での激しい綱引きが展開する。
(小田龍司)