「チェルシー」終売でまた転売ヤー買い占め⇒フリマサイトで大量売れ残りのムダ

 3月中に販売終了することが明らかとなった明治のキャンディー「チェルシー」。転売ヤーが買い占めに動いた影響もあって販売店から姿を消しているが、今回はフリマサイトでの購入を不安視する声が多く聞かれる。

 チェルシーは1971年から販売されるスカッチアソートキャンディー。小林亜星さんが作曲し南沙織やアグネス・チャンらが歌ったCMソング「チェルシーの唄」を覚えている人も多いだろう。キャンディーの定番として人気があったものの、2002年度には約25億円あった売上高も22年度には約5億円にまで落ち込み、このたび販売終了の決断が下された。明治は理由を、市場環境や顧客ニーズの変化に伴う販売規模の低迷による収益性の悪化と説明している。

 半世紀以上にわたって愛され続けただけに「最後のチェルシー」を食べようとコンビニやスーパーを探し回ったという人も少なくないようだが、早々に売り切れ状態になっているとの報告が相次いだ。転売ヤーが終売の情報をキャッチするや買い占めに走ったと見られ、フリマサイトなどにはチェルシーが数多く出品。1袋およそ200円の商品が10倍近い値段で転売されているケースもある。しかし…。

「口に入れる商品ということで人気がないのか、落札されないチェルシーが大量に掲載されています。コロナ禍に入ってから食品の買い占めや転売が横行したことで、販売元から転売ヤーの商品の取り扱いについて注意喚起が発信されていますからね。食品は適切な温度や湿度で保存しなければ、味が落ちたり、場合によっては食中毒を引き起こす可能性もある。そのため、食品知識のない転売ヤーからの購入は危険と考える人も増えてきたようです。チェルシーを転売したとしても得られる差益は多くて数百円程度。店を回って買い占めてもたいした利益にはなりませんし、今回の転売は世間の怒りを買っただけではないでしょうか」(フリージャーナリスト)

 落札されないチェルシーはこのまま大量に廃棄されてしまう運命なのだろうか…。

(小林洋三)

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