子どもの頃、給食を食べきるまで1人残されたことなどがトラウマとなって、人と一緒に食事をすることが苦痛と感じる「会食恐怖症」。3月6日放送の「めざまし8」(フジテレビ系)ではこれを取り上げ、食事の予定があること自体に恐怖を感じるという人をリポートしていた。
「会食恐怖症」だという20代の男性は、「昼休み以降も給食を食べ続けさせられた」と幼少期を振り返り、「残しちゃいけないという強迫観念にかられてしまって食べ切れない。相手に対して申し訳ない」と語っており、目上の人との食事に今でも恐怖を感じるという。
スタジオでは「そういうことは全くない」というゲストの若狭勝弁護士に、MCの谷原章介が「『会食恐怖症』という言葉すら知らない?もう楽しみでしょうがない?」などと両腕をぐるぐる回しながら話しかけ、スタジオは笑いに包まれた。しかし、当事者にとっては笑い事で済むような話でないことは言うまでもなく、はしゃぐ谷原の言動に一部ネット上からブーイングが上がったのだ。
「谷原は他にも、食べられない人の気持ちは分かるとしながら、『ただ俺、全部食べられちゃう人だから、食べられない人の辛さはホントには分かって上がられないかもしれない』と発言。さらに『僕、一緒にお寿司なんか行ったら、苦手な物の交換ができる相性のいい人がいるとハッピー』などとまるで他人事のような発言を連発させていました。そもそも『会食恐怖症』の人は人と一緒に食事をすること自体が苦手なのだから的外れとしか言いようがなく、自分目線の谷原に視聴者は呆れるばかりだったようです」(テレビ誌ライター)
もっとも、谷原のように周囲を気にすることなく何でも食べられる人にとっては「会食恐怖症」は理解しづらかったようで、「ただ食べて話すだけなのに」「この苦しみは当事者じゃないと分からない」と意見が真っ二つに分かれている。そんな中でも番組MCであれば、もう少し当事者に寄り添った言動を心がけるべきだったのかもしれない。
(ケン高田)