社会学者の古市憲寿氏が7月21日、情報番組「めざまし8」(フジテレビ系)に出演。新型コロナウイルスの感染対策について、メインキャスターを務める俳優の谷原章介が推す行動制限を「思考停止」とバッサリ斬った。
新型コロナの新規陽性者数は、7月20日に全国で過去最多の15万2536人を記録。番組では、感染防止のための行動制限は全国の知事の間でも意見が分かれていると伝えた。谷原は「(オミクロン株の派生型である)BA.5に合わせた行動制限のあり方を考えなければいけないのかもしれない。行動制限をどこかで出さざるを得ないような空気感になってきています。いかがでしょうか」と、古市に誘導質問を投げかけた。
ところが、古市は「今さら行動制限は思考停止だと思うんですね。世界のいろんな国を見ればわかる通り、(今は)日常を取り戻している。それはコロナが消えたからではなくて、一生、行動制限を伴うような規制を続けることはできないからですよ」とバッサリ。続けて「(コロナが)心配な方はご自身でワクチンを打つとか、もしくは家から出ないで人と会わなければいいわけで、社会全体で(行動を)とめる必要は全くないのかなって思います」と行動制限は全く無意味であるとダメ押しした。
どうしても話を行動制限に持ち込みたいのか、谷原は「限定的な行動制限のあり方って、どう思います?」と古市に再び質問。古市は「中途半端な対策は意味がないと思うんですね」と返り討ち。続けて「どこかのタイミングで、多少感染者が増えたとしても、イギリスとかヨーロッパのように日常を戻すということをどこかでしないといけない」と行動制限という考え方を突き返した。
「谷原が行動制限という流れに持っていきたかったことはミエミエでした。ネット上でも『谷原は行動制限してほしいの?』という疑問の声が上がっています。一方、古市に対しては『古市の言うように行動制限は意味がない』『行動制限は思考停止。良いこと言った』などと賛同する意見が多く見られました。MCという立場上、意見が一方に偏るのを避けたかったのかもしれませんが、政府が『行動制限は行わず社会経済回復を』と方針を示す中、谷原のコロナに対する用心深さはやや過剰のようにも見えましたね」(週刊誌記者)
とにかく日常を戻したいというのが、国民の本音だろう。
(石田英明)