中国の「不敬工作」学習院「チャイナスクール創設」重大危機(上)天皇陛下と親交のある人物が…

 その歴史を遡ると、華族教育を担う官立学校にして、皇族が通う学習院。その“聖域”とも呼ぶべき学び舎に、中国が進出を企てているという。気鋭のジャーナリストがレポートする。

 ある文書が出回り、教育界ばかりか実業界、さらには政界関係者の間で今、話題になっている。その文書には、次のようなことが記されていたのである。

〈中國富裕層子弟を受け入れている日本語学校と有名私学・学習院とのリンクです。学習院側とは御学友A氏(文書は実名)を窓口にリンク作業を始めました(中略)まずはインターナショナルスクールの形で幼稚園から初等部を学習院大学内敷地に設立することを目標とします〉

 実業家を経由して文書を目にした政界関係者は、こう憤慨する。

「これは大問題だ。天皇陛下のご学友が中国のエージェントみたいな奴と組んで、学習院の敷地内に中国系の教育機関を作ろうとしているなんて!」

 同関係者によると、文書を書いたのは、中国の企業家らと交流があり、何度も中国を訪れるなど同国とのかかわりが深く、かねて「中国のエージェントではないか」とささやかれるB氏だという。新聞社などに勤務後、教育事業に参画。現在は日本語学校を運営する教育グループの常勤顧問に収まっている人物でもある。

 こうしたことから、中国版の「インターナショナルスクール」─言うなれば「チャイナスクール」構想が動き始めたとみられる。

 そして、この構想を実現させるにあたっての有力な援軍がA氏だ。調べてみると、天皇陛下と学習院で机を並べた仲であり、現在も親交があることがわかった。また、学習塾を経営しており、その事業の関係でB氏と手を組み、A氏の母校でもある学習院に「チャイナスクール」を開校しようとなったようだが、皇室ゆかりの学び舎に中国が進出するとは驚きという以外にない。この計画を推進するふたりの背後関係も気にかかる。

 そこで、両氏について公安関係者に話を聞いてみた。すると、こう語ったのである。

「Bは中国マネーに惹かれて、中国の企業人や日中をつなぐ団体の関係者らと交流を重ねているような人物だけに要注意だ。また、Aは、実を言えば、エージェント登録されている。そのルーツは父親だ。70年代以前、まだ共産革命運動が盛んで、北朝鮮も工作活動を活発に行っていた頃、北朝鮮の日本における重要な拠点であったホテルの営業マンであったことから、同国のエージェントになったことが確認されている。以来、マーク対象となったが、こうした関係が息子にも引き継がれた。近年は北朝鮮経由で中国との関係もできた」

 B氏はもとよりA氏にも別の顔があるというのだ。

時任兼作(ジャーナリスト)

(つづく)

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