「人が燃えている」感電した作業員をノーモザイクで…フジテレビに批判殺到【2024年1月BEST】

 新幹線の上野-大宮間で架線トラブルが発生したのは1月23日のこと。東北新幹線、上越・北陸新幹線283本が運休し、12万人の足に影響が出た。垂れ下がった架線にパンタグラフが引っかかって起きた事故だが、復旧作業中の職員が感電するという災難が重なり現場は大混乱。民放各社は夕方のニュース番組でこれを速報しているが、フジテレビ「Live News イット!」を見ていた人は衝撃のシーンを目撃することになる。(以下は1月25日配信記事を再録)

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「まさかのノーモザイク?」「これってオンエアしていいの?」などとネット上に驚きのコメントが寄せられたのは、1月23日放送の情報番組「Live News イット!」(フジテレビ系)。番組中盤で取り上げたのは同日に発生した新幹線の架線トラブル。停電によって、東北新幹線、上越新幹線、北陸新幹線の一部区間が運転見合わせとなり、さらにこの復旧作業中に痛ましい事故が起きた。埼玉県さいたま市で作業にあたっていた作業員2名が感電し、病院へ搬送されたのだ。

 番組は《作業員感電「人が燃えている」》とのテロップのもと、感電事故を詳報。午後2時40分過ぎに、「線路の敷地内で感電している人がいる」との通報が入り、その事故の音を聞いたという住民は「バーンという音。爆発だった」とその衝撃の大きさを振り返っていたのだが、視聴者は感電した作業員の姿を目の当たりにすることとなった。

「最初に現場のカメラがとらえたのは、線路脇の非常階段から運び出される作業員。消防の職員たちが移動中も大きなブルーシートで覆って、カメラに映らないようにしていました。しかし、その後、オンエアされたのは視聴者が撮影したという事故直後の映像。線路を上から見下ろすようなアングルで撮影され、ズームをすると倒れた作業員らしき人物が映り込んでいました。ナレーションでは『大の字のように倒れた人の姿が確認できます。感電に巻き込まれた作業員と見られます』と説明していましたが、モザイクなどの加工はいっさいナシ。録画映像を見直すと、その体から煙が出ていて、うっすらと炎のようなものも確認できました。ほんの数秒とはいえ、現場職員が懸命にブルーシートで隠していた作業員の姿をノーモザイクで流していいものか。ネット上でも《人体が燃えているのに大丈夫か?》《作業員の家族の気持ちになるとやるせない》《子供が見たらどうすんだ?》といった批判が見られました」(メディア誌ライター)

 この映像が流れた後、専門家は「新幹線の電圧っていうのは2万5000ボルト。雷の比じゃなくて、すごい電流が流れて爆発音になってしまった」と解説していた。事故の重大性を強調するのは致し方ないとはいえ、今回の“ノーモザイク報道”には配慮が欠けていたかもしれない。

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