「新NISA」に乗り遅れるな!まるわかり投資信託(1)「信託報酬」という隠れコスト

 来年1月からいよいよスタートする「新NISA」制度。虎の子のヘソクリが〝金の卵〟になることも期待され、庶民の関心も高い。ところが、投資初心者にとっては何を買えばいいのかが悩ましいところ。投資家の間でも、人気の投資信託を巡って侃々諤々の議論が噴出しているのだ。

 今年5月、岸田総理がぶち上げた「資産所得倍増プラン」を覚えているだろうか。国民の資産をフル活用し、かつての池田勇人元総理よろしく我々の懐を温かくするという令和版の「所得倍増計画」をぶち上げたのだ。その目玉政策の1つがNISA(少額投資非課税制度)の拡充、つまり「新NISA」制度への移行だったのだ。

 ユーチューブやインスタグラムなどのSNSで投資に関する情報を発信している、積立てるぞう氏が解説する。

「現在の株式売買では投資で得られた利益に対して20.315%の税金がかかってしまいます。例えば100万円の利益が出た場合、通常の株取引ならば20万円は税金として引かれてしまいますが、NISA制度の範囲内なら非課税になるので、100万円が丸々手元に残ることになる。この非課税枠が大幅にアップするので、投資をするのなら使わない手はないと思います」

 既存の「NISA」制度は、非課税額が「一般NISA」で年間120万円、「つみたてNISA」が年間40万円と「大きく殖やす」にはいささか物足りない金額だった。

 ところが、今回の改正により、

「新NISAでは『つみたて投資枠』が年間120万円、『成長投資枠』が240万円で合計360万円が非課税で投資できる計算で、生涯で合計1800万円もの投資が可能です。しかも現行の制度は、一般とつみたてのいずれかしか選べませんでしたが、新NISAでは両方の枠をフル活用が可能なばかりか、非課税機関も現行の5年縛りではなく無期限なのもうれしい限りです」(積立てるぞう氏)

 だがそれでも、投資初心者の若葉マークオヤジが個別銘柄に投資するには、いささかハードルが高い。となると、おのずとターゲットは年間120万円を上限とするつみたて投資枠にチャレンジするのが無難だろう。

 ベテラン経済ライターに「推し」候補を挙げてもらうと、

「実は、投資信託には『信託報酬』という隠れたコストが存在する。これはいわば、投資信託を持っていることで生じる保管運用のために発生する手数料のようなものです。投資信託は大別すると、日経平均やTOPIXのような市場の指数に連動したインデックスファンドと、ファンドマネージャーがより高いリターンを求めて運用するアクティブファンドに分けられる。ただ、リスクを取りたくない人や初心者にはやはり指数に連動したインデックスファンドがオススメ。しかも手数料が、インデックスファンドでは0.1%前後が一般的。対するハイリスクハイリターンのアクティブファンドは1%以上が当たり前で2%近い信託報酬のファンドもあるほど。こうした手数料の差もチリツモでバカになりませんから、インデックスを選ぶべきでしょう。中でも投資家の間で人気なのが、三菱UFJアセットマネジメントが運用する『eMAXISSlim』(以下イーマクシス)シリーズという商品で、信託報酬が0.1%前後がほとんどだけに、コストにシビアな投資家のみならず人気を博しています」

(つづく)

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