「新NISA」に乗り遅れるな!まるわかり投資信託(2)始めるなら「S&P500」or「オルカン」の二択

 さらに人気に拍車をかけているのが、近年の外国株式ブームだ。

「中でも米国株は、世界的にもリターンが大きいことで投資家人気が高い。ここ5年間でも米国を代表する指数であるS&P500に連動したイーマクシスのトータルリターンは実に18.8%(信託報酬控除後:12月15日現在)とトップクラス。日経平均に連動した国内株式のイーマクシスの5年平均の10.43%(信託報酬控除後:12月15日現在)と比べても倍近いリターンの差がある。一方で、米国のみならずユーロ圏や新興国にも投資しているイーマクシスの全世界株式(以下オルカン)は、5年平均のリターンが14.92%(信託報酬控除後:12月15日現在)と、今後の新興国の将来性を考えれば投資対象になりうると人気になっていて、今や投資家の間では『S&P500』か『オルカン』かでSNS上などでも議論になっているほどです」(ベテランライター)

 果たして、投資家の人気を二分するほどの大問題。過去30年の成績では、「オルカン」は12.4倍。「S&P500」は22.6倍と「S&P500」に軍配が上がる。とはいえ、景気後退が囁かれるアメリカ株は今後も安泰なのか。我が家の今後の生活設計を左右しかねないだけに、ここは専門家の意見をうかがうのがベストと言えよう。そこで、積立てるぞう氏にズバリ尋ねると、

「『オルカン』は『S&P500』と比べると、確かにリターンは少ない。しかし安定性の王道とも言われる『オルカン』はリスクの低さに特徴がある。どこかの国の景気が悪くなっても、他の国の景気がよければ低リスクで乗り切ることができるからです。一方の『S&P500』は成長性が魅力。しかも500社の新陳代謝が激しく、アメリカの生きのいい旬の企業の株の成長を享受することができる。イーロン・マスク氏が率いるテスラも最近、入りました。旬の企業の成長性がエンジンとなって今後も大きなパフォーマンスが期待できます。もし二択で選ぶとすれば、私自身は『S&P500』を推します。過去の歴史を見ても、資本主義を牽引するアメリカには成長の余地がある。アメリカの人口は2070~80年まで増える見込みで、人口ボーナスも期待できます。最後に、『投資の神様』と呼ばれるウォーレン・バフェットも奥様に『自分が死んだら資産をS&P500のインデックスファンドに投資してくれ』と頼んでいるとか。投資の神様の言葉なら信じるに値するのではないでしょうか」

 将来を予測するのも投資の醍醐味と言えそうだが、くれぐれも投資は自己責任で‥‥。

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