「むしろよく言ってくれたと思いますよ。本音をよくしゃべっていただきましたって。本音っていうか事実を」
石川県の馳浩知事が東京五輪誘致の際、内閣官房報償費(機密費)を使ってIOC委員に贈答品を配っていたと発言したことについて、私見を述べたのは元テレビ朝日社員の玉川徹氏。11月21日放送の「羽鳥慎一 モーニングショー」(テレビ朝日系)では、馳知事の“疑惑”について追及。議論を繰り広げる中で、MCの羽鳥慎一アナが「東京オリンピック嫌い」を少数派と断じて、物議を醸している。
玉川氏はフランスで浮上した五輪招致に関わる贈賄疑惑に触れて、「お金をばら撒いて無理やり呼んできたのかって思ってたんだけど、今回、またそれを裏付ける話が出てきてしまったなと感じましたね」とバッサリ。1964年の東京五輪では、「東洋の魔女」など“レガシー”と呼べるものがあったものの、21年の東京五輪については「ぼったくり男爵とかですね。そういうふうなものばかり頭に残りましたね。多くの人はそうだと思いますよ」と述べていた。
その後、羽鳥アナが「本当に選手はがんばりましたし、競技では素晴らしいな、という場面がいっぱいあったとは思いますが、こういうことが出てきちゃうと、玉川さんは平均よりすごく気にする人だと思いますけど」としたうえで、「残念だな」と話すにとどめていたが…。
「番組では政治ジャーナリストの田﨑史郎氏が、『東京オリンピックはものすごく盛り上がった』と振り返り、玉川氏は高度経済成長期の60年代と現在では、オリンピックや万博の捉え方がまったく異なると指摘。そこで話を振られた菊間千乃弁護士が『オリンピックとか嫌いなんだな、玉川さん』とポツリ。玉川氏は『嫌いじゃない』と否定し、日本で開催する必要性はなかったと主張し、羽鳥アナは『なかなか少数派だと思いますよ』とツッコミを入れていました」(メディア誌ライター)
このやりとりにSNSでは《東京五輪反対は少数派か?》《玉川さんの意見は少数派じゃないから》《金に汚い五輪も万博もいらないでしょ? 少数派は羽鳥アナ》といった批判コメントが寄せられていた。
「日本オリンピック委員会の竹田恒和会長(当時)に対して、フランス当局が贈賄容疑で捜査を開始したと報じられたのが2019年1月。以降、コロナ禍で1年延期となり、開催直前の7月に民間のリサーチ会社が28カ国を対象に行った調査では、東京五輪に反対しているのは58%と半数を上回り、開催国の日本に限れば反対が78%を占めていました。コロナの影響があったにせよ、その後、汚職事件が明るみになり、札幌市は2030年の五輪招致を断念しました。玉川氏の意見はけっして少数派ではないと思いますよ」(前出・メディア誌ライター)
馳知事の国会への参考人招致も囁かれる中、今回の「アルバム贈答疑惑」はどんな決着を見せるのだろうか。