今、世界では「やせ薬ブーム」が起こっているという。
「デンマークの製薬大手『ノボノルディスク』という会社が開発した、肥満症治療薬の『ウゴービ』という薬が人気で、需要に供給が追いつかない事態となっているのです。ウゴービは注射で投与するもので、効用は食欲の抑制。しかも、かなり食欲が抑えられるので、多くの人がこれを用いると食べ物が売れなくなるのではないか、とまで言われるほどなんです」(経済ジャーナリスト)
この「奇跡の薬」とも言われるウゴービは、投与することで食べ過ぎがなくなり、さらに胃の働きも抑えられるので消化のスピードが遅くなって満腹感が長時間にわたって維持されるという。あのイーロン・マスク氏も10月1日のXへの投稿で、「断食とウゴービのおかげで体型維持に役立っている」と告白しているほどだ。
ウゴービはデンマーク、ノルウェー、ドイツ、イギリスで販売が始まっていて、世界的なブームになるとする報道もある。となると気になるのが、日本での発売開始だが…。
「日本では既に3月に厚労省の承認が下りて、製造販売が許可されています。ただ、保険適用に必要な薬価収載という手続きを待っているところで、来年2月には販売開始になると見られています」(前出・ジャーナリスト)
ウゴービの保険適用での処方はBMIが35以上か、27以上で高血圧や脂質異常症、冠動脈疾患などの肥満に関する健康障害を持つ人が対象となる。また、日本人を含んだ東アジア人を対象とした臨床試験では、投与後68週間後に最大で13.2%の体重減少が認められたとの報道もある。
積年の肥満の悩みが解消されるとなれば、日本でもブームが起きるかもしれない。
(猫間滋)