「吉田屋」食中毒事故に古市憲寿氏が持論「消費者側も気をつけるべき」

 青森県八戸市の老舗弁当店「吉田屋」の弁当が原因で発生した食中毒事故。同市の保健所は、26都道県で394人の患者を確認したと発表し、「吉田屋」に営業禁止処分としている。
 
 9月25日放送のフジテレビ系情報番組「めざまし8」は今回の食中毒事故を詳しく解説。発症者や弁当から検出されたのは黄色ブドウ球菌とセレウス菌。リモート出演した食品安全教育研究所代表の河岸宏和氏は、黄色ブドウ球菌の混入について「弁当工場では必ず帽子をかぶってマスクをして手袋をしていますからブドウ球菌がお弁当の中に入ることはあり得ない」とコメント。セレウス菌については「ご飯を炊いた時には残ってしまうので(温度で)制御するのが大切」と説明していた。

 MCの谷原章介が「大人気の駅弁フェアの信頼に関わる問題かもしれませんね」と話を振ると、社会学者の古市憲寿氏は、食中毒の第一報を聞いた際には、「海鮮の弁当なんで、しょうがないかな」と思ったそうだが、「避けられた食中毒だったのかな」と持論を展開し、こう続けた。

「吉田屋さんはちゃんとまあ、業務改善をして新しく仕組みを作ってもう一回人気の弁当屋さんになってほしいんですけど、お弁当って全国たくさんお店があって、どうしても食中毒って起こってしまうものだと思うんですね。やっぱり、消費者側も気をつけることが必要かな、とは思いました」

 この「消費者側も気をつけるべき」との意見に、ネット上では《腐敗してたら匂いでわかるけど…》《気をつけるってどうすればいいの?》《食中毒を防ぐのは製造側の義務では?》といった困惑の声が噴出していたが…。

「番組で指摘していたのは、ご飯の中で増殖するセレウス菌のリスク。吉田屋は9月16日からの連休に向けて、平均の3倍にあたる約1万8000個もの弁当を製造するために炊飯作業を外部に委託。管理がおろそかになったことで、セレウス菌の増殖を招いたと推察されます。セレウス菌に“汚染”されたお米は安全なお米と異なり糸を引くようですからね。一方のブドウ球菌はキツい悪臭を放つわけでもなく、見た目でも判別が難しい。古市さんが『気をつけるべき』と言ったのは、おそらく『お米が糸を引いていたら食べない』『少しでも異変があったら食べない』ということでしょう。ただ、購入した弁当のお米をわざわざチェックするのは、おっくうかもしれませんね」(メディア誌ライター)

 とはいえ、消費者が注意すれば防げた事故とは言い切れない。吉田屋が信頼を取り戻すには、かなりの時間が必要のようだ。

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