ルーキー・浅野翔吾が「一軍」を体験しておしまいということではなさそうだ。
7月5日の中日戦後、巨人サイドから「浅野を次節のDeNA3連戦から一軍昇格させる」との情報が聞かれた。その話は少し前から出ていた。
「6月30日の試合前の一軍練習に参加させています。一軍昇格を前提とした練習参加でした。二軍とはいえ、プロ投手のスピードについていけるようになりましたし、外野守備もレベルアップしたと思います。とくに、頭上を越えていく打球の追い方がうまくなりました」(関係者)
一軍定着とまではいかないだろうが、将来のため、良い経験となるはずだ。しかし、注目は浅野だけではない。代わって二軍降格となるのは、ウォーカーなのだ。
「5日には、新外国人左腕のバルドナードがシート打撃に登板しています。外国人選手の一軍登録枠があるため、バルドナードを一軍昇格させるに当たって、誰を二軍に落とすかが検討され、ウォーカーに決まったんです」(ベテラン記者)
外国人選手の一軍登録は5人。試合出場できるのは「4人まで」だから、グリフィン、メンデスの先発投手のいずれかを試合出場できる4人枠から外しながらやりくりしていくのだろう。
「ウォーカー放出の動きが加速するかもしれません。クリーンアップを予定して獲得した外国人選手が機能していないチームは少なくないので」(同前)
指名打者制のパ・リーグなら、守備難のウォーカーも打撃に専念できる。もっとも、ブリンソンもアウトカウントを間違えるなど集中力にムラがあるらしく、「4投手1野手」の外国人選手枠を託すには不安が残るが…。
浅野の一軍昇格に期待するファンは多い。ウォーカー放出の衝撃を隠すために「ドライチルーキーの昇格」をかぶせてきた可能性は捨てきれない。
(飯山満/スポーツライター)