「被爆者をもう一度燃やすに等しい」谷原章介のコメントに視聴者が戦慄

 長崎市の爆心地公園で、原爆犠牲者を慰霊するため、「折鶴の壁」に供えられた千羽鶴が燃やされる事件が起きたのは13日早朝。器物損壊の容疑で現行犯逮捕されたのは、県の土木部に勤務する23歳の男性職員だった。このニュースをめぐって、情報番組の司会者が発したコメントが物議を醸している。
 
 6月14日放送の「めざまし8」(フジテレビ系)では「県職員逮捕『爆心地』で千羽鶴燃やす」というテロップのもと、現場の映像を紹介。ふだんは全国から寄せられた千羽鶴が捧げられているが、事件後は灰だけが残されていたと伝え、逮捕された男について「入庁3年目」「精神的な病気で体調を崩していた」と報じた。

 スタジオではコメンテーターの若狭勝弁護士が、「器物損壊で逮捕されているといっても、これ器物だけじゃなくて、みんなの心を壊しているっていうところだと思うので行為自体は非常に悪質」と断罪。情報キャスターの酒主義久アナはこれに同意して「犯罪だけでなく、本当にやってはいけない許しがたい行為ですね」とコメントすると、神妙な顔つきをしていた番組MCの谷原章介は次のように語った。

「これあの…、精神的な不調があるにしても、被爆者の方をもう一度燃やすに等しい行為ですよ。これは絶対にしてはならない」

 谷原のコメントに視聴者は反応し、SNSでは《被爆者を燃やす…とは?》《もう一度燃やすって言ったけど気のせい?》《よく被爆者を燃やすなんて言えるな》などと戦慄の反応が寄せられていた。

「確かに県庁職員の男がやったことは許されない行為で、谷原さんもかなり憤慨した様子でした。とはいえ、原爆で亡くなった犠牲者の方々が、爆発の熱線や炎にまかれたことを考えると『もう一度燃やす』というワードからショックを覚える視聴者は少なくなかったのでは…。長崎の平和公園では過去に千羽鶴が切り付けられたり、無縁死没者を弔う祈念堂で供え物が焼かれるという被害が報告されています。そうした非道な行為を戒めるためにも、谷原さんはかなり厳しい言葉で非難したのではないでしょうか」(メディア誌ライター)

 視聴者を困惑させないためにも、言葉選びは慎重を期したい。

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