〝金正日の料理人〟として知られ、金正恩総書記の子供のころの食事も担当していた藤本健二氏。01年に帰国し、その後は顔バレを防ぐため、サングラスにバンダナという姿でメディアにたびたび登場していたが、16年に再び北朝鮮に渡っている。
その後は平壌市内にある「日本料理たかはし」の店主を務め、食事に訪れた日本人にたびたび紹介されている。しかし、その姿が最後に確認されたのは19年10月。平壌旅行中の日本人実業家と中国の旅行会社に勤める英国人女性がそれぞれブログで店内の様子や藤本氏との記念写真を公開したが、その後の消息は明らかになっていない。
そんな中、1月15日配信の「デイリー新潮」にてジャーナリストの重村智計氏が、スパイ容疑で消された可能性があるという情報機関関係者の話を紹介。23年2月現在、それを裏付ける情報は出ていないが、藤本氏の無事が確認されたとの話も聞かない。
「藤本氏本人も認めていましたが、金正日・正恩親子のプライベートをあまりに知り過ぎています。もともと批判するような発言は避けていましたが、北朝鮮側は彼の存在を警戒していたのは間違いありません。現地に残っていた妻子をダシに呼び戻して監視下に置きましたが、あの国は政府高官ですら処刑される国。無事だったとしても収容所送りになっている可能性も考えられます」(週刊誌記者)
そもそも北朝鮮は20年以降、新型コロナの影響で外国人の入国はできない状況が続いている。規制緩和の時期については未定で、現地の情報を得るのは非常に困難だ。
「コロナによる死者数も政府発表は大ウソで実際には数十万人が犠牲になっているとも言われています。そのため藤本氏も、コロナで死亡したことにされているかもしれませんし、あの国ならやりかねません」(前出・ジャーナリスト)
店が営業しているのかも定かではないが、とにかく今は無事であることを祈りたい。