俳優としても成功を収めるお笑い芸人が年々増えている。今クールの連続ドラマにも数多くの芸人が登場しているが、本職の一流俳優から一目置かれる芸人も少なくない。レインボーもそんな1組だ。
美容好きの池田直人とジャンボたかおによるコンビは、18年新春の「ぐるぐるナインティナイン」（日本テレビ系）の年1特番「おもしろ荘」で優勝してブレイク。恵まれたルックスの池田はかつて、秋元康プロデュースによる吉本芸人のアイドルユニット・吉本坂46（現在活動休止中）の主力メンバーだった。
池田はネタの大半が女装。メイクテクニックは筋金入りで、女性がお手本にする女装として目下バズリ中。コンビで開設しているネタ中心のYouTube「レインボーコントチャンネル」は、登録者数85.7万人で大人気。300万回視聴超えの作品もあり、女装姿の池田と、練りに練られた脚本が人気の理由だ。
そんなレインボーの才能に惚れ込んだのが、女優の黒木瞳。日本アカデミー賞のほか数々の主演女優賞を受賞した日本を代表する俳優だ。その黒木が、レインボーのYouTubeを見て「演技力がすごい」とトリコになった。そして自身のラジオ番組にも呼んでいる。
「池田のメイク術や小物使い、演技までも、黒木が“学ばせてもらっている”というスタンス。相当なファンであることがわかります。その肩入れぶりは、自身が演出を務める舞台に出演オファーしたほど。でも、舞台は稽古を含めると1カ月は拘束されることから、レインボーの方から断るという、分不相応な返事をしています」（演劇関係者）
黒木が最初に目を奪われたのは、池田だった。池田は子役タレント出身。デビューは5歳で、高校2年まで細々と俳優業を続けていた。ところが、家庭の事情などでいったん引退。芸人となって業界に戻ってきたとき、過去の経験をコントで生かした。これが見事にヒットした。
芸人として売れてから俳優と二足のワラジをはくパターンは多いが、池田のように子役から芸人に転身して成功することはまれだろう。芸が身を助くとはこのことだ。
（北村ともこ）
