「闇営業が社長批判にすり替わった!」一刀両断した意外な論客たち

 テレビをつけたりスマホを開けば、何より先に吉本謝罪会見の話ばかり。雨上がり決死隊・宮迫博之やロンドンブーツ1号2号・田村亮への同情の声、岡本社長へのブーイング、所属タレントの反旗コメント、そんな芸人たちの悲鳴を擁護する著名人。いつの間にか騒動は「芸人VS吉本興業」の様相で、世間の声もそれに乗じて吉本経営陣をバッシングする流れになっている。

 だがコトの発端をいま一度考えてみてほしい。

「元はと言えば、15分100万円というオイシイ闇営業を受け、それが表沙汰になると芸人たちに“ノーギャラ”を指示した宮迫の保身が元凶のはず。ところがいつの間にか、所属タレントをはじめ、お茶の間のファンも巻き込み、問題が吉本興業バッシングにすり替わっている。まるで、そうした罵声が民意という形になってしまいました。ただここに来て、問題の本質を無視するのはおかしいという声も出始めましたね」(女性誌ライター)

 例えば、闇営業の第一報のあと「運が悪かった」とコメントして炎上したフリーアナウンサーの高橋真麻もその1人。「もともとは闇営業した芸人が問題」とし、所属タレントが過ちを犯したことと社長が従業員を脅かしたことは別問題といった持論を述べた。また、関西の女帝・上沼恵美子は芸人仲間の同情的な姿勢に対し「仲間の意見やから一般の意見は絶対違う。かばい合いにしか聞こえなくて、もうひとつ刺さらない」と本音で突っ込んでいる。そして、「今回だけは正しい」と多くの賛同を集めたのが、元東京都知事の舛添要一氏だ。

「舛添さんが『事務所と所属タレントの対立図式、どちらが悪いかに焦点が移行してしまった』『魔女狩り日本の嫌な空気。事務所と所属芸人の関係など、吉本興業の中で片付ければよい話だ。テレビの報道番組で長々と流すのは、公共の電波の無駄遣い』とツイッターで発信すると、《無駄遣いはあなたでしょ》というリプライの一方で、《まさに正論》と多くの同意を集めました。そのぐらい、今回の吉本騒動に嫌気が差している人が増えているのでしょう。よくよく考えてみれば、一芸能プロダクションの内紛ですからね」(前出・女性誌ライター)

 舛添氏の場合は、吊るしあげられる岡本社長の気持ちが痛いほどわかるから見ていられなかったのかも?

(飯野さつき)

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