マクドナルド「値上げ」に一部利用者から喜びの声があがったワケ

 日本マクドナルド株式会社は、1月16日より全体の約8割の品目の店頭価格を改定することを発表した。原材料価格の高騰やコスト上昇の影響を受け、同社は昨年9月末にも価格改定を行っており、度重なる値上げに《また値上げか…》《もう気軽には利用できない》などの声が広がっているが、一部の利用者からは価格改定を喜ぶ声が聞かれているという。

「マクドナルドの最廉価バーガー・チキンクリスプも価格改定の対象商品となりました。これにより、定番のハンバーガー(旧価格150円/新価格170円)と同価格だったチキンクリスプの新価格は180円となります。チキンクリスプは2012年に『100円マック』シリーズとして発売開始されて以降、コストパフォーマンスの高さから不動の人気を誇っていますが、チキンクリスプが180円に値上げされたことで、ある商品が日の目をみそうなのです」(生活情報誌ライター)

 チキンクリスプが30円値上がりすることで、一体どんな影響があるのだろうか。

「2019年に『おてごろマック』として登場したのが、チキンクリスプの類似商品ともいえるスパチキです。スパチキは登場して以降、200円という価格を維持し続けており、今回も価格改定の対象とはなりませんでした。スパチキとチキンクリスプの違いは、実はソースだけ。チキンクリスプがイエローマスタードソースを使用しているのに対し、スパチキは名前の通りピリ辛なスパイシーソースで味付けされています。当時、この2つの商品の差額は90円と、2倍近くあったため、《ソースが違うだけなのに90円の差額は高い》と、スパチキは“コスパの悪いバーガー”呼ばわりをされてきたのです。しかし、スパチキが登場時から価格を維持しているのに対し、チキンクリスプが180円になることで、最大時90円あった差額は20円になりました。これにより、スパチキ好きの利用者からは《買う時いつも損した気分になっていたから、それが解消されて地味に嬉しい》といった声があがっています」(前出・生活情報誌ライター)

 コスパが悪いと分かりながらもソースに惹かれて購入していたスパチキ好きにとっては、嬉しい価格維持となったようだ。スパチキを食べたことがないという人は、是非16日の価格改定後に食べてみては? 得した気分になれるかもしれない。

(浜野ふみ)

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