良品計画は1月13日と2月3日の2回に分けて、「無印良品」と「IDEE」の一部商品の価格を改定すると発表。対象商品は平均で25%値上げされる。無印良品は今年8月に「できる限り現在の価格を維持する」と価格据え置き宣言をしていたが、一転して大幅な値上げに踏み切ったことに落胆の声が広がっている。
「値上げされるのは、ポリプロピレン収納ケースや脚付マットレスなどの生活雑貨、カレーなどの食品、ジュートマイバックや脇に縫い目のない二重ガーゼパジャマなどの衣類など、無印良品の2023年春夏商品の約2割。また2月3日からは中型・大型品の配送料も引き上げとなり、大型品は3500円から4500円になります」(情報誌ライター)
無印良品は16年から低価格路線へ舵を切り、コロナ禍になった21年8月にも約200品目の大規模な値下げを行い、物価高に見舞われた今年8月にも価格の据え置きを宣言したばかりだった。しかし、加速する原材料のコストを吸収するのには限界がきたとして値上げに踏み切ることを決断したという。
「良品計画の22年8月期(21年9月〜22年8月)の連結業績では、本業の儲けを示す営業利益が前年同期比22.8%減となり、純損益も27.6%減。値上げを実施したライバルのユニクロやワークマンと比較しても一人負け状態でしたから、方針転換をせざるを得ない状況だったのだと思います。無印良品が低価格でも苦戦した原因の一つに商品の代わり映えのなさが指摘され、そのためにも今後は商品マーケティングを強化するそうですから、それも値上げが必要になった理由だと考えられます」(流通ジャーナリスト)
値上げはやむを得ないところだが、
(小林洋三)