トップ3は人気が高く、視聴率が計算できる医療系や大河ドラマとなった。定番ジャンルだが、今作はどんな展開となるのか。
第3位は1月17日スタートの「星降る夜に」(テレビ朝日系)。主演を務める女優・吉高由里子演じる感情を忘れて孤独に生きる産婦人科医と、俳優・北村匠海扮する生まれつき聴覚が不自由な10歳下の遺品整理士が、運命の恋を育んでいくというストーリーだ。脚本は、2018年に感動の渦を巻き起こした「大恋愛〜僕を忘れる君と」(TBS系)を手掛けるなど、恋愛ドラマの名手としても知られる大石静氏。懸念されるのは22年の大ヒットドラマ「silent」(フジテレビ系)と設定がかぶること。「silent」を超える感動を呼べるか、吉高と大石氏の力にかかっている。
第2位は1月8日にスタートする俳優・妻夫木聡主演の「Get Ready!」(TBS系)。本作は多額の報酬と引き換えに手段を選ばず患者の命を救う、正体不明の闇医者チームを描いた1話完結のオリジナル物語だ。演出は「TRICK」(テレビ朝日系)、「SPEC」(TBS系)などを担当した堤幸彦氏。独特の世界観を持っているだけに、どんなドラマに仕上げるか、興味が尽きない。医療ドラマは視聴率を稼げるとして、これまでも研修医や監察医、救命救急医など様々な分野の医師が描かれているが、今作は「闇医者」が主人公。一風変わった医療ドラマに期待だ。
第1位は1月8日放送開始の大河ドラマ「どうする家康」(NHK)。誰もが知る歴史上の人物だけに、どう描くかが注目される。脚本は「天才」とも称えられる古沢良太氏。「コンフィデンスマンJP」「リーガル・ハイ」(ともにフジテレビ系)、「相棒」(テレビ朝日系)などヒット作は数知れず。絶体絶命のピンチの連続だったという家康を巧みに描くはずだ。
その家康を演じるのは嵐の松本潤。一部には「セリフが棒読み」との指摘もあるが、今作で共演する俳優の大森南朋は「お芝居が素晴らしい」と絶賛している。大河ドラマという大舞台で松本の演技がどう評価されるのか、見ものである。
「『星降る夜に』は設定かぶりの『silent』の感動を超えられるか、その1点が勝負です。名脚本家の大石氏のこと、秘策はあるはず。また、『星降る夜に』もそうですが、医療ドラマは数字が計算できる反面、マンネリ感が懸念されますね。『Get Ready!』はダークな医師を描くようですが、視聴者をトリコにする新味を出せるか、ストーリー展開が楽しみです。『どうする家康』は、あの家康をどう新鮮に描くか、その家康を松本がどう演じるかにかかっています。誰もが知らなかった家康を斬新に描き、期待を大きく上回る作品になることを願いたいです」(芸能記者)
医療ドラマに大河−1月にスタートする期待度トップ3のドラマは、大いに見応えがありそうだ。
(石田英明)