阿部と京田放出後の二遊間は?立浪監督が描く「新内野布陣」は外野からコンバートも

 立浪竜の二遊間と「背番号」はどうなるのか? 中日は2件のトレードを成立させ、戦力外通達、ベテラン福留孝介の引退も重なって、1ケタ台の背番号1、5、6、9が一気に空いてしまった。
 
「中堅、頭角を現した若手が1ケタ台の背番号を継承する予定です。いきなり1ケタ台の背番号をもらう新人もいそうですが」(名古屋在住記者)

 今オフは、背番号だけではなく、センターラインも“大シャッフル”となりそうだ。

「京田陽太のトレード放出に対し、抗議に近い書き込みが続いています」(前出・同)

 立浪和義監督はセカンドの阿部寿樹も放出。ショートの京田を含め、内野守備の重要どころである「二遊間」がポッカリ空いてしまったわけだ。今季62試合に出場した2年目の土田龍空への期待も高まるが、すんなりショート定着とはいかないようだ。

「センターの岡林勇希をコンバートさせるんじゃないか?」

 岡林のコンバート論は多く聞かれた。それもそのはず、シーズン中、岡林は試合前の守備練習でセカンド、ショートでノックを受けていたからだ。将来の正遊撃手候補だった根尾昂の投手コンバートが決まってからは、その頻度はさらに高まっており、

「『内野手が少ない』は中日首脳陣の口癖。なのに、阿部、京田を放出し、三ツ俣大樹も戦力外にしてしまいました。岡林は今年、ゴールデングラブ賞にも選ばれた好外野手ですが、もし、内野も守れるのなら、昨年のドラフト1位と2位のブライト健太、鵜飼航丞を同時に外野でスタメン起用できます」(プロ野球解説者)

 在京球団スカウトがこんな話をしてくれた。

「今年のドラフト会議で、中日は4人の内野手を指名しました。それも、社会人1人、大学生2人、独立リーグから1人。経歴からすれば全員、即戦力ですが、2位の村松開人(明大)、6位の田中幹也(亜大)は評判が良い。守備だけではなく、村松は4年間で12本の二塁打をマークし、田中は4年春に13試合で11盗塁を決めています」

 立浪構想には、この2人の内野手も入っているはずだ。成長著しい土田、岡林のコンバート、2人の新人。実績のある阿部、京田の放出は痛手だが、少なくとも、立浪監督は新構想を描いてトレードを仕掛けたのは間違いないようだ。

(スポーツライター・飯山満)

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