開票作業が進められているアメリカの中間選挙。上院では与党・民主党が多数派を維持する見通しになったが、2020年の大統領選挙同様、各州で激戦が繰り広げられた。
これを受けて、11月13日放送のテレビ朝日系「ビートたけしのTVタックル」では二大政党制について議論を展開。元衆議院議員でタレントの杉村太蔵が放った一言が波紋を呼んでいる。
番組では、内閣支持率が急落しても、野党の低迷や選挙制度から、政権交代が起こりにくいという現状を伝えた。コメンテーターのトラウデン直美が「この世代として思ったのは、やっぱりテーマを…たとえば小泉(純一郎)さんの時の『郵政民営化だ』っていうのだったり、今って失敗したら解散して、もう1回とりあえず『選挙お願いします、解散!』みたいな感じですけど、『これのためにどうですか?』っていうのを、なんかあったらそれはそれで選挙に…」と語ったところで、杉村太蔵が「行く?本当に行きます?」と疑問を投げかけてこう語った。
「いや僕ね、言い過ぎなのよ。『あなたの一票が日本を変える』って。ウソだよ、あれは!そんなわけないから!」と国民の政治離れを指摘。さらに「だって『あなたの一票』でもなかなか難しい。私、1議席もらったのに、そんなに変わらなかったんだから。だからそこまでね、政治に期待させるっていうね、幻想を抱かせてることが大きな間違いだと思うね」と続けた。
これにタレントの大竹まことが猛反論。「『一票で変わるわけない』って言ったよね」と指摘して、今年6月に行われた杉並区長選について言及。「杉並区の区長は現職と今の(岸本聡子区長)と争って、180票(差)で変わったんだよね」と僅差だった点に触れて「一人の一票はかなり大きな役目を果たすんじゃないかなって僕は思うんだけど違うの?」と尋ねた。
杉村が「僕はそんなに大きくないと思う」と答えると、大竹が「いやいや、だから区長の選挙は180人だよ。それで変わるんだったら、一票の重さはかなり大きいと」と反論。杉村が「だから大竹さんは『一票の重さは大きいんだからみなさん(選挙に)行きなさい』と…。まさにド正論なんですけど…」と述べたところで、司会者は別の出演者にコメントを求めて、2人の討論は打ち切られた。
杉村の「選挙軽視」と言うべき発言はネット上で物議をかもし、《確かに議席もらった杉村さんは何もできなかったな》《一票では何もできない。教団の組織票しか政治を動かせない》といった声があがる一方で、《若者の政治離れで喜ぶのは自民党》《選挙を否定する問題発言では?》《投票率を下げようとする意図は何?》と、プチ炎上となっている。一票で何も変わらなければ、これからも自民党が政権を握り続けるのだろう。