ドイツ遠征で試される「決定力強化」アメリカ戦、エクアドル戦で輝くのはこの3人

 最後の強化試合でもあるドイツ遠征(23日アメリカ戦、27日エクアドル戦)の招集メンバー30名が発表された。

 特段のサプライズはなく、ケガで招集を見送った板倉滉(ボルシアMG)、浅野拓磨(VfLボーフム)、大迫勇也(ヴィッセル神戸)の代わりに、瀬古歩夢(グラスホッパー・クラブ・チューリッヒ)、相馬勇紀(名古屋グランパス)、町野修斗(湘南ベルマーレ)が選ばれたということ。

 本大会の登録は26名。つまり代わりに選ばれた3名と、4人選ばれているGKから1人外せば26名になる。あとは、ケガで招集されなかった3人が復活した場合、誰が外されるかということになる。最終的にジーコ日本代表の「巻」や、ザッケローニ日本代表のときの「大久保」のような驚きの名前はないだろう。

 では最後の強化試合、最大の注目はどこか。

 2試合で、1人でも多くの選手を使うという時期ではない。本番を見据えて先発は固定するべき。特にボランチから後ろは2試合とも同じメンバーでいい。大事なことは、決定力不足解消だ。だから攻撃陣の中でアメリカ戦で結果を出した選手は、エクアドル戦で先発させる。とにかく、点が取れる選手が出てこないと本番で戦えない。

 そんな中で期待したいのが伊東純也(スタッド・ランス)、鎌田大地(アイントラハト・フランクフルト)、古橋亨梧(セルティックFC)の3人。伊東はアジア最終予選でも活躍し、今季ベルギーからフランスに移籍しても結果を出している。鎌田は昨季、ヨーロッパリーグ優勝に貢献し、今季も公式戦6ゴールと活躍。古橋も開幕から6試合で6ゴールと量産している。

 期待されていた南野や三笘が所属チームで先発どころか試合に出られない状況にいるだけに、この3人の中から日本代表の攻撃の中心になる選手が出てこないと厳しい。

 W杯本番前、最後の強化試合。本番が楽しみになるような結果を出してほしい。

(渡辺達也)
1957年生まれ。カテゴリーを問わず幅広く取材を行い、過去6回のワールドカップを取材。そのほか、ワールドカップアジア予選、アジアカップなど数多くの大会を取材してきた。

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