「(吉川)尚輝なら2周してたで、和真」
「普通の走力ならランニングホームランだったかもね」
かねてより、ファンの間で心配の声が挙がっていた巨人・岡本和真の走力だが、9月9日の巨人対中日で、その指摘が現実となった。
2回裏、先頭バッターの岡本は、中日エース・大野雄大の初球の変化球を打ち、左中間フェンス直撃となる三塁打とした。打球の角度から距離不十分とみたのか、岡本は打った直後に下を向き、悔しそうに首を捻った。ところが打球は思いのほか伸び、フェンスに届くあと少しでホームランという当たり。
クッションボールをレフトが追いかけている間に岡本はサードに到達し、三塁ベース上で息を切らす姿が映し出された。
ちなみに、打った瞬間から、外野に転がった球をレフトが捕球、二塁後方に中継に入った遊撃手・土田龍空のグラブにおさまるまでのタイムを計測すると14秒強費やしている。仮にホームベースに送球していれば、15秒以上かかっていただろう。
ダイヤモンド1周の正確なベースランニングタイムのデータは残されていないが、代走の切り札として活躍した元巨人の鈴木尚広は、1周13〜14秒で走るとされる。今回の岡本の当たりであれば、余裕のランニングホームランだっただろう。
岡本にとってプロ入り2本目の貴重な3塁打だったが、得点には結びつかず無得点に。先制の好機を逃した巨人は3対1で惜敗している。
あの時もし打った直後からの全力疾走していれば‥‥、ランニングホームランを狙うガッツを見せてくれたら‥‥。Bクラスに低迷する球界の盟主に、奮起を促したいファンは多いはずだ。
(所ひで/ユーチューブライター)