ラジオNIKKEI賞が行われる福島芝1800メートルは、中央コースとは異なる小回りコースです。
さらに、芝1800メートルは、クラシックが行われない「非根幹距離」。クラシックや中央コースとは要求される能力の方向性が大きく異なります。
よって、能力の設計図である「血統」の傾向も特殊。リーディング上位ではない「非主流種牡馬」や、スピードの持続勝負に強い「米国型血統」の好走が目立ち、特にナスルーラ系の影響を受けた血統が走りやすいレースでもあります。
また、クラシックが行われない芝1800メートルや芝2200メートルが得意な種牡馬の産駒も走りやすい。
去年の勝ち馬メイショウテッコンの父は、非根幹距離の鬼・マンハッタンカフェ。母父は「米国型血統」です。なお、全出走馬の「国別血統タイプ」は、亀谷ホームページにて無料で参照できます。
さらに17年に9番人気で3着したロードリベラル、15年に12番人気で3着だったマルターズアポジー、13年に14番人気で2着のカシノピカチュウは、いずれも父が「米国型」です。
「父米国型」は、過去5年でも10頭程度しか出走していません。にもかかわらず、これだけ人気薄で馬券になっているのですから、驚異的な確率、適性の高さと言えます。
相性がいいナスルーラ系では、去年9番人気で3着したキボウノダイチの父がナスルーラ系。父か母父がナスルーラ系の馬は、他にも15年のミュゼゴースト(4番人気、2着)、16年のアーバンキッド(5番人気、3着)が馬券になっています。
今年出走を予定している馬では、ダディーズマインドの父はトーセンホマレボシ、母父が「米国型」のフレンチデピュティです。フレンチデピュティは「米国型」ナスルーラ系が走りやすいレースを得意とする血統です。
そして、父トーセンホマレボシは、リーディング上位ではない「非主流種牡馬」。血統的には、クラシックの皐月賞よりも、このラジオNIKKEI賞向きの馬と言えます。
あと、マイネルサーパスも父は「米国型」で母父がナスルーラ系種牡馬です。近走は状態もイマイチだったのか、積極的な競馬ができていません。しかし状態が上がって、積極的な競馬をすれば、この条件で一変する才能を持った馬です。
亀谷敬正(かめたに・たかまさ)テレビ、専門誌などでカリスマ的人気の若手血統馬券師。HPはhttp://www.k-beam.com 推奨レース、期待値の高いデータ満載の出走表も配信中。コンビニのコピー機でも予想を配信(Eプリント 亀谷で検索)。