「何やってんのよ、タメ!」織田裕二の叱責に為末大氏が15年越しのツッコミ

「地球に生まれてよかった」

 25年間にわたって陸上の世界選手権のメインキャスターを務めた織田裕二が、25日放送の「世界陸上オレゴン総集編」(TBS系)を名セリフで締めくくった。
 
 これまで「世界陸上」では「霊長類なめんな」「事件はパリで起きてます」など、記憶に残る名フレーズで視聴者を楽しませてきた織田。そのファイナルとなる同番組では、世界陸上で2度メダルを獲得した“侍ハードラー”こと為末大氏が出演して、15年前に飛び出したあの名セリフについて言及する一幕があった。

 為末氏は「為末大が選ぶ世界陸上名場面」と題したコーナーに出演し、これまでの軌跡を紹介。2001年のエドモントン大会400メートルハードルでは、世界陸上・五輪を通じて日本人選手として初のトラック競技のメダリストになった。当時のVTRでは織田が「日本人が短距離で勝つなんて、見たことも聞いたこともない」と興奮気味に語っていたが…。

 2007年の大阪大会ではまさかの予選敗退。そこで織田は「タメ〜!」と絶叫。さらに「何やってんのよ、タメ!」とキツい言葉で叱責していた。当時のVTRを見た為末氏は苦笑しながら「親戚のアレみたいですね」と語り、画面のテロップには《親戚のおじさんみたい》と表示された。

 その後、為末氏が自身の「名場面」として取り上げたのは2005年のヘルシンキ大会。通過順位8番目で決勝進出した為末氏は、「よくて6番」と思っていたという。しかし、雷雨による中断などの悪条件もあって、奇跡が起こる。他の若い選手が実力を出せない中、倒れこむように3位でゴール。その時、織田は「ごめん!疑った俺が悪かった」「やっぱり只者じゃない」と親近感あふれるコメントを残していた。
 
 振り返れば、他の選手にも“親戚のオジサン感”を醸しだしていたという。
 
「サニブラウン選手が決勝のレースを終えた後のインタビューでは、第一声が『サニ、聞こえる?』でした。2人はサニブラウン選手が16歳だった時に対面していて、織田さんは『世界一になります』と宣言したエピソードを披露。サニブラウン選手が『覚えてないですね』と照れていると、笑いながら『ハッハ〜ごまかしやがったな!』とツッコミ。その後もレースがあることに触れ、『リレーあるからね。エースだからね。2走だからね』と釘をさす様子はまさに親戚のオジサンでした。やはり長年、陸上を取材し続けてきた織田さんにしか、この雰囲気が出せないと思うと、世界陸上のキャスター降板は残念な気もします」(スポーツライター)

 25年には東京大会を控えているが、織田のインパクトを超えるのはかなり高いハードルになりそうだ。

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