阿部慎之助「23年ぶり新人捕手開幕スタメン」の裏側をポジションを奪われた村田真一氏が回顧

「オレはあの時、2000年優勝したし、よ〜し、まだまだ元気だから、今年も頑張ってやるぜって思ってたら…」

 こう現役時代の終盤を悔しさ交じりに回想したのは、90年代を中心に巨人の正捕手を務めた村田真一氏。元巨人・大久保博元氏のYouTubeチャンネル〈デーブ大久保チャンネル〉に出演してのこと(7月12日)。
 
 2000年、長嶋茂雄監督率いる巨人はペナントを制し、「夢のON対決」と言われた王貞治監督率いるダイエーとの日本シリーズでは、4勝2敗で日本一に。松井秀喜氏が最高殊勲選手賞に選出される中、村田氏も攻守の活躍が評価され、高橋由伸氏とともに優秀選手賞に選ばれた。
 
 しかし、01年スタートは当時ヘッドコーチを務めていた原辰徳氏から、こう告げられたという。
 
「村田すまんな、チーム阿部で行くから。開幕堪えてくれ…」

 こうして山倉和博氏以来23年ぶりとなる、新人捕手の開幕スタメンとしてマスクを被った、阿部慎之助氏(現、1軍作戦兼ディフェンスチーフコーチ)。村田氏の出場機会はグッと減少したが、それでも長嶋監督の意向なのであれば、原氏を困らせてはならぬと不承不承受け入れた。
 
 しかし、後々耳に届いたところによれば、
 
「原さんが進言したって噂もあって…『え〜』だよ!」
 
 結果、村田氏はこの年を限りにユニフォームを脱ぎ、15年間の現役生活に別れを告げたのである。
 
(ユーチューブライター・所ひで)

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