7月10日に投開票が行われる参院選に自民党公認で東京選挙区から出馬する、元おニャン子クラブの生稲晃子氏。NHKが参院選候補者に行ったアンケートに「ほぼ無回答」とし、物議を醸している。
アンケートは全26項目で、回答は複数の選択肢から自身の考えと合致するものを選ぶ方式。生稲氏が答えたのは5項目で、それ以外の21項目は「回答しない」を選択した。回答したのは「憲法改正の要否」には「改正する必要がある」、「9条改正し自衛隊明記の賛否」には「賛成」、「緊急事態条項創設で憲法改正の賛否」には「賛成」などと、改憲問題に集中していた。
同じく東京選挙区から出馬する参院議員の蓮舫氏は6月28日更新のツイッターで、候補者アンケートについて「驚いたのは自民党の1人の候補者は『回答しない』が大半」と綴り、名指しこそしなかったが暗に生稲氏の対応を批判。また、ネット上でも生稲氏の〝やる気を感じられない回答〟が問題にされていた。
こうした事態を受けて生稲氏は6月28日夜、ツイッターを更新。候補者アンケートに不備があったことを動画で謝罪した。「私とチーム間との情報共有が徹底されていなかった」のが理由とのこと。また、同日のツイッターでNHKのアンケートについて改めて回答した。
ただ、生稲氏とチーム間での情報共有は日本テレビが行った「候補者アンケート」でも徹底されていなかったようだ。全28項目中、「無回答・その他」が24項目。回答した4項目のうち3項目が国防に関するもので、生稲氏は自衛隊の存在を憲法に明記すること、防衛力をさらに強化すること、攻撃される前に相手国のミサイル発射基地などを破壊することに賛成した。
「生稲氏は社会保障の充実を重視しておきながら、アンケートに答えたのは改憲や国防の問題ばかりでした。NHKのアンケートでは社会保障制度の給付と負担については無回答、日本テレビのアンケートの年金や医療などの社会保障についても無回答。違和感を覚えた有権者も少なくないはずです」(週刊誌記者)
「セーラー服を脱がさないで」はおニャン子クラブのヒット曲だが、今の生稲氏の心境は「メッキを剥がさないで」といったところか。
(石田英明)