回転寿司大手の「スシロー」が「おとり広告」で消費者庁から再発防止を求める措置命令を受けたのは6月9日のこと。それから1週間以上が経ち、6月17日放送の「ミヤネ屋」(読売テレビ)では、司会の宮根誠司が当時の発言を訂正し、謝罪する一幕が見られた。
CM明けに「“おとり広告”問題 渦中のスシローは今」とのテロップのもと、宮根がこう発言した。
「先週木曜日、『ミヤネ屋』では公正取引員会の会見をまじえて速報としてお伝えしました。その中でキャンペーン中に最初から食べられない店が9割以上あったという私の発言が事実と異なっておりました。大変失礼いたしました」
原稿を読み上げる形で謝罪すると、宮根は頭を下げた。その後、番組では、この「9割発言」を訂正するとともに、問題視されたキャンペーン中に提供できなかった店舗数について解説。「冬の味覚 豪華かにづくし」のキャンペーンでは、国内604店舗中581店舗が「在庫切れにより途中で販売終了」となり、初日から販売できなかったのはわずか4店舗だったことを伝えた。
さらにスシロー側から番組に届いたコメントを紹介。そこには《報道の中で「詐欺という表現や過去からも意図的に繰り返し行ってきたのでは?」とコメントをいただくことに、店舗スタッフを含め従業員一同 大変心を痛める一方で、今回の件の事の重大さを改めて痛感し、猛省しております》との文面も。その後、《消費者庁において当社が作成した社告の内容をご確認いただいている段階で内容が整い次第お知らせさせていただきます》という現段階の対応状況を紹介した。その後、宮根が再び謝罪コメント。
「これちょっと私も会見を見て早とちりをして、最初から食べられないお店が9割以上あったという発言、これは大変失礼いたしました」
これには視聴者からは賛否があがり、《宮根さんに謝罪させんなよ》《スシロー側から猛クレーム入ったんだろうな、宮根さん可哀そう》という“擁護派”がいる一方で、宮根の態度が不貞腐れたように映ったのか、《宮根さん、謝る時はカメラを見よう》《宮根謝る気ないよね?》《謝罪というよりずっと下向いて原稿読んだだけ》といったブーイングも…。
「1回目の謝罪コメントではきちんと頭を下げていた宮根さんですが、2回目ではずっとうつむいて原稿を読んでいて、最後にチラッと前を向いた程度。その後、弁護士のコメンテーターが、改めておとり広告の悪質性について発言してバランスを取っていた印象。いずれにしても大企業がからむ不祥事などでは、いっそう慎重さが求められるでしょう」(テレビ誌ライター)
確かに、最初から食べられない店が9割あると聞けば「詐欺」と指摘する声があがるのも当然。企業イメージ回復に向けた今後の取り組みに注目したい。