宮根誠司「ミヤネ屋」身内の不祥事をスルーで視聴者失望「あの“襟を正せ”発言は何だったのか」

「忖度かどうかわからないけど、あえて触れなかったじゃないですか、みんな。証拠はないですよ。証拠は知らないけど、あえて触れなかったんですよ」
「テレビ局ももう1回、マスメディアを含めて襟を正して、こういうことはちゃんと報じなければいけないと思いますけどね」

 8月に放送された「情報ライブ ミヤネ屋」(読売テレビ・日本テレビ系)で、司会を務めるフリーアナウンサーの宮根誠司が、旧ジャニーズ事務所(SMILE-UP.)の性加害問題について語った言葉だ。当時、多くの情報・報道番組のMCやコメンテーターが、この性加害問題に対して歯切れの悪いコメントに終始する中、宮根の発言はSNS上で《よくぞ言った!》などと称賛された。

 襟を正して報じなければいけないのは大手芸能事務所のトラブルだけでなく、身内の不正も例外ではない。日本テレビ系列の日本海テレビジョン(鳥取市)は11月28日、鳥取市内で記者会見を開き、経営戦略局長の男性が2014年からチャリティー番組「24時間テレビ」の寄付金や、会社の売上金など計約1118万円を着服していたと発表。同社は同27日付けで、この男性を懲戒解雇処分にした。

 一方、読売テレビは同28日、制作局に所属する40代の男性管理職社員が飲食費用などを番組制作会社に不正請求させる行為があったと発表した。不正請求額は計1383万円に及び、同社員は同日付けで懲戒解雇処分となった。

 度重なる身内の不祥事に同28日放送の「ミヤネ屋」での宮根の発言に注目が集まったが、番組では2つの金銭トラブルに触れることはなかった。ネット上では《寄付金横領について一言もなし》《日本海テレビの不祥事は結局触れず》《日テレ関連の2局が銭ゲバとは前代未聞》《着服に不正請求、徹底的に検証してくださいね》などと非難の声が上がったのだ。

「旧ジャニーズ事務所の性加害問題で、マスメディアは“沈黙”したと自戒を込めて批判した宮根ですが、今回は身内の不祥事に沈黙してしまいました。危機管理の面から言えば、初動は何よりも大切。局側も不祥事があったことを認めて発表しているわけですから、番組はこの事件を取り上げるべきたし、宮根も前回の反省を踏まえて何らかのコメントを残してもよかった。29日以降、この問題を報じても“時すでに遅し”の感が拭いきれません」(週刊誌記者)

 襟を正したはずだったのだが…。

(石田英明)

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