英諜報機関から複数証言「プーチンの死は秘匿されるだろう」 英紙報道

 病状の悪化が噂されるロシアのプーチン大統領。そんなプーチン氏が実は「影武者」で、“すでに死亡している可能性すら否定できない”とする、大胆な分析を報じた英デイリー・スター紙の記事が波紋を広げている。

 これは、イギリスの諜報機関「MI6」の複数の役職者の証言として、同紙が伝えたものだが、5月9日に行われた戦勝記念日の軍事パレードの際には、すでに影武者が投入され、メディアに登場している姿も事前録音の可能性があるというのだ。

 とはいえ「死亡説」「影武者説」まで出てくると、都市伝説のようにも聞こえてくるのだが、

「デイリー・スター紙の取材に対し、諜報筋は『プーチンの側近らは、指導者の死を恐れており、プーチン氏の死が公表されれば、クレムリンでクーデターが生じ、将官らがウクライナからの軍の撤退を望む可能性がある』として、『彼が死亡すれば、その事実は数週間から数カ月にわたり秘匿されるだろう』と話したと伝えています。ただ、これまで何度もプーチン氏の重病説は流れているものの、信ぴょう性については曖昧な情報が多い。ましてや『すでに死んでいる』となると、突飛すぎてにわかに信じがたいのですが…」(ロシア情勢に詳しいジャーナリスト)

 ところが、米の大手紙ニューヨーク・ポストも、反プーチンのテレグラム・チャンネル『ジェネラル SVR』の情報として、プーチン氏は予定されている手術で最大10日間公務を離れることになるため、“影武者”が待機していると大真面目に報道。英デイリー・スター紙の「影武者説」を後押しする形となった。

「さらに、同じく英国のデイリー・ミラー紙は、匿名のロシア連邦保安庁(FSB)職員の話として、プーチン氏が深刻ながんを患っており、医師から余命宣告を受け、がん治療の影響で視力が悪化。たが、屈強なイメージを保つため眼鏡をかけることを嫌い、メディア出演の際にはカメラの後ろに大きな字で書かれたカンぺを用意している、と伝えています。これら、欧米メディアのネタ元になっているのは、おそらくロシアから脱出した新興財閥『オルガリヒ』によるもの。ですから、すべてに信憑性がないとは言えませんが、流布を通じてクレムリン内部に揺さぶりをかける、情報戦の一環だとも考えられます。そのあたりは冷静に見極める必要があるでしょうね」(同)

 ロシアの首都モスクワには「ブロヒン・センター」というロシア最大規模の医療センターがあり、がん専門病院としても有名だが、一部報道ではこの病院ではプーチン氏の緊急手術に向け、すでに非常態勢がとられているとの情報もある。

 北朝鮮しかり、独裁国家には「影武者説」はつきものだが、その真相は…。

(灯倫太郎)

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