シャネル、ヴィトン、グッチ…コロナ禍でも高級ブランドが絶好調の摩訶不思議現象

 ファッションブランドのシャネルが2021年12月通期の決算を発表し、売上高が前期より54.7%増の156億3900万ドル(約1兆9861億円)と、2兆円に迫っていたことが明らかとなった。コロナ禍で多くのアパレルメーカーが苦境に立たされる中、高級ブランドが絶好調を記録する理由とは?

「20年にシャネルはコロナ禍の影響が少なくとも2年は続き、業績の大幅な落ち込みは避けられないと予想していましたが、20年12月通期からの回復はすさまじく、営業利益は170.6%増の54億6100万ドル(約6935億円)。純利益は194.7%増の40億2600万ドル(約5113億円)となり、コロナ禍以前の19年と比較しても大幅に上回っているのです。しかも、シャネルは21年には4回の値上げを実施し、29%も値上がりした商品がある中でのこの売り上げは凄まじいとしか言いようがありません」(ファッションライター)

 ただ、売り上げ好調なのはシャネルだけではない。21年度の決算を発表した高級ブランドは軒並みコロナ前超えを果たしており、ルイ・ヴィトンを擁するLVMHグループは売上高が前期比44%増の約8.4兆円を記録。グッチ擁するケリングの売上高は前期比35%の約2.3兆円、エルメスも前期比41%増の約1.2兆円と力強い伸びを示しているのだ。なぜ、コロナ禍に改めて高級ブランドが支持されているのだろうか。

「理由は2つあります。1つはコロナ禍に富裕層が急増したことが挙げられます。フランスの大手コンサルティング企業のキャップジェミニによると、20年には投資可能な資産を100万ドル以上保有する富裕層がおよそ120万人も増えていて、そのため高額な商品も数多く売れたというわけです。そして、もう1つは、コロナ禍による外出制限による影響も大きかったと考えられます。外出制限によって無駄遣いをする機会が減ったことで、どうせならよりよいものを購入しようという意識が高まり、高級ブランドが支持されたと考えられます」(前出・ファッションライター)

 また、高級ブランドの商品は価値が落ちにくく、ものによっては購入時より高値で買い取られるものもあるため、投資も兼ねて購入する人も増えたようだ。

(小林洋三)

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