女児救出の悪役レスラー「グレート‐O‐カーン」が世間を涙させた言葉とは

 会場でブーイングを受けるのが生業だった極悪非道の悪役レスラーが、一躍正義のヒーローに。そんなドラマのような展開で注目を浴びたのが、新日本プロレスのグレート-O-カーン選手。

 今年3月29日、神奈川県川崎市のJR武蔵小杉駅で、母親がトイレに行っている間に酔った男に絡まれて泣いていた10歳の女児を助けたことで、中原警察署から感謝状を授与されたオーカーン選手。女児の父親からもSNS上で感謝されるなど、勇気ある行動に称賛の声が寄せられた。

 そんな女児救出の顛末を「週刊文春」が本人に取材。するとその発言内容に「さらに感動した」「根っからの優しい人だとわかった」「女の子にとって本当のヒーローですね」と、騒動後よりもさらに熱い声援が寄せられることに——。

「いくらプロレスラーでも、酔っ払った一般人に対処するのは一筋縄ではいきません。相手が凶器を持ってないとは限りませんし、もしも暴力を振るわれても、オーカーン選手は職業上、殴り返すなどできなかったはず。さらに称賛されたのは、10歳の女児を窮地から救ったあと、持っていたパンケーキを女の子にあげたこと。今回のインタビューでもパンケーキについて語っているのですが、ネット上ではその内容が感動の嵐を呼んでいるのです」(フリーライター)

 世間の人をいたく感動させたのは、なぜ女の子にパンケーキをあげたのかという疑問。オーカーン選手はその理由について、「とにかく余は幼子にこの事件をトラウマにしてほしくなかったからな。怖いことがあっても、最後に美味しいものが出てきたらその思い出はちょっとはマシになるだろう」と語っているのだ。女の子はそのパンケーキを完食したという。

「オーカーン選手は持っていたパンケーキを渡し、その美味しさで女児の恐怖心を上書きしようとしてくれたわけです。こんなこと、とっさにできることではないでしょう。ネットには『心のケアまで考えてくれるなんて涙が出た』『女の子にとって怖かった日が美味しい日になった』といった、オーカーン選手の冷静かつ優しさあふれる気づかい、素晴らしい人間性に心を打たれる声があふれています」(同)

 パンケーキを持ったヒーローが世界中にいてほしい。そんな気持ちになった人も少なくないはずだ。

(山田ここ)

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