中日・根尾昂「ショート再コンバート」でもライバル出現

「石川の次は根尾の番!」と言いたいところだが、期待の若手はほかにもいた。

 中日・立浪和義監督が根尾昂のショート再コンバートを明言したのは、4月21日だった。根尾を外野に専念させるのは出場機会を増やすためだった。

「立浪氏は監督就任前に出演した地元TV局の中日応援番組で、ドラフト会議では強打の外野手を指名すべきとの持論を伝えていました」(地元関係者)

 監督就任後、外野手の強化に乗り出したわけたが、ベテラン・大島洋平が復活。リーグトップの打率でセンターのレギュラーを取り戻し、レフト、ライトはA・マルティネス、新人の鵜飼航丞、3年目の岡林勇希が奮闘。打率1割台に喘ぐ根尾は完全に脱落してしまった。

「髙橋周平の離脱もあって、立浪監督は開幕戦から三塁で石川昂弥を使い続けました。石川もその期待に応えつつあり、根尾も試合に出し続けることで育てようとしているのでしょう」(地元紙記者)

 根尾は二軍がナゴヤ球場に戻ってきた4月19日からファーム戦に出場。「1番・中堅」だったが、正式に一軍登録を抹消された21日からは「1番・遊撃」となり、以来、ショートでゲームセットまで試合に出続けている。21日は立浪監督と面談し、ショート再コンバートとなるこれからのことを話し合ったそうだ。根尾自身はヤル気満々だが、こんな声も聞かれた。

「二軍のショートはそれまで土田龍空、三ツ俣大樹らが守っていました。土田は根尾の2期下ですが、プロ1年目に一軍を経験し、初安打初打点も記録しています。土田をショートで使わないのはもったいない」(同)

 土田は根尾と同じ高卒でプロの世界に飛び込んできた。右投左打、アベレージヒッターと根尾とかぶるところも多い。それでもドフラト指名したということは、「守備位置がかぶっても指名する価値のある選手」と判断したからだろう。21日以降、土田はショートを守っていない。

 根尾と土田の両方が一軍戦力になるのが理想だが、今回の根尾に対する「試合で使い続けて育てる」育成法は、土田の奮起を促すことにもなる。

 一軍と二軍の違いこそあれ、石川は結果を出しつつある。その“石川方式”で結果を出せなかったら、立浪監督はチームの内野手の近未来像を書き換えなければならないだろう。

(スポーツライター・飯山満)

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