来年3月開催の第5回ワールド・ベースボール・クラシック(以下=WBC)の日程がすでに発表されている。侍ジャパンは、韓国、中国、オーストラリア、予選2位チームのB組に入っており、栗山英樹代表監督も12球団の試合の視察を開始した。
「阪神・湯浅京己に興味を示しています。次の侍ジャパンは、東京五輪メンバーとは顔ぶれが変わりそうです」(ベテラン記者)
選手選出においては、こんな情報も聞かれた。「大谷ルールの採用も意識しなければなりません」——。
去る7月11日、U‐12ワールドカップのメンバーが発表された(29日開幕)。こちらは井端弘和氏が代表監督を務め、12歳以下の球児たちが世界一を争うのだが、世界野球ソフトボール連盟(WBSC)が国際大会におけるルール変更を発表している。指名打者制(以下=DH)において、「先発投手が降板後もDHとして試合に出続けるのはOK」とされたのだ。
俗に言う「大谷ルール」だ。今季からメジャーリーグが変更した新DH制である。
「このルール変更で恩恵を受けたのは、大谷翔平だけです」(在米ライター)
そうなると来春のWBCで、大谷翔平の侍ジャパン入りにも期待が持てそうだが、それだけではない。
「投手に転向した根尾昂もチェックリストに入ってきました。大谷のように『DH兼先発』はまだ無理だとしても、今日はリリーフ、次の試合は守備要員という起用法ができます。内野、外野の両方が守れますし」(球界関係者)
WBC、プレミア12などの国際試合では「28人のメンバー構成」となっている。DH制が“大谷ルール”に変更されるとしても、エントリー選手数は変わらないだろう。しかし、大谷が招集できれば「4番とエース」の1人2役となり、実質“29人”で戦うのと同じだ。投手には球数制限や登板間隔に関する規定も変わらなそうなので、“実質30人”とするために、根尾招集説もまんざらでもなさそうだ。
(スポーツライター・飯山満)