「イケア」食器9万点回収に驚きの声が“上がらない”理由

 スウェーデン家具大手のイケア・ジャパンは5月18日、「ヘロイスク」と「タルリカ」という2シリーズの皿やマグカップ8品目を自主回収することを明らかにした。

「同社によれば、工業用トウモロコシなどを原料としたプラスチックが使われている同商品が、電子レンジなどで熱が加わると素材が劣化して破損する恐れがあるといいます。世界各地で100件を超す破損が起きているそうで、日本国内で販売した約9万6000個も回収の対象となり、購入者に全額返金するといいます」(経済ジャーナリスト)

 なお、国内では破損の報告はないというが、ネット上では《これ、ついこないだ突然割れて驚いたが、不良品だったのか》との声もちらほら見られ、《イケアの商品は壊れると思って買ってる。だからわざわざ報告する人がいないだけのことでは?》《イケアはファストファッションと同じで、格安でそれなりにオシャレなものを求められているだけで、品質は期待してない》など厳しい意見も多く寄せられていたのだった。

「お笑い芸人の『オードリー』が『ヒルナンデス』(日本テレビ系)の中で“絶対に壊れない椅子”として紹介されたイケアの『ポエング』をいとも簡単に破壊してしまったのは有名なエピソードですが、イケアの商品が壊れやすいイメージを持たれているのは事実。破損しやすいという理由から引っ越しする際に《業者に運ぶのを拒否された》《解体しても組み立てはできないと言われた》といったケースも報告されているほどです。今回の商品は地球環境に配慮した原料を使用しているといいますが、それで不良品で自主回収をしていれば余計にゴミを増やすだけのことですから、もう少ししっかりとした商品を作ってもらいたいものです」(前出・経済ジャーナリスト)

 ちなみにイケアは14日にも、「フィクサレーザー水準器」の自主回収を発表したばかりだった。

(小林洋三)

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