「純粋なところも…」見取り図・盛山の高校時代と有名人輩出校の実態

 かの有名な堀越高校を筆頭に、数多くの有名・著名人を輩出する学校がある。例えば、大阪のエリート生が通う大阪府立北野高等学校からは、手塚治虫、橋下徹、有働由美子、山田五郎と何ら共通点を見いだせない名前が並ぶ。また、大阪の守口市立梶小学校にいたっては、漫才コンビの「中川家」、桂三度、「ますだおかだ」の増田英彦が同じ時期に在籍していたというから驚きだ。

 特に、大阪では芸人を中心に有名人が集まる学校というのが存在している。とりわけ、芸能学科や演芸学科という特別な学科が設置されているわけではないのに、自然と将来売れっ子になる人材が次々と集まってくるのだ。

 そんな“有名人養成高校”として、一昔前まで有名だったのが、興国高等学校。創立から100年近い歴史があるだけに、これまでに卒業した芸人の数は桁違い。笑福亭笑瓶をはじめ、関西では知る人ぞ知る、吉本新喜劇で“顔がポットに似ている”のギャグでおなじみの帯谷孝史、「おかけんた・ゆうた」のけんた、「ザ・ぼんち」のぼんちおさむと里見まさと、「チャンバラトリオ」のゆうき哲也などの名前が並ぶ。さらにその上をいく濃い面々を生み出したのが、大阪工業大学高等学校(現・常翔学園高等学校)だ。“笑いの暴走機関車”西川のりおから、俳優の石倉三郎、映画監督の三池崇史、大阪市長の松井一郎といった個性派有名人が通っていた。

 そして今、新たに注目を集めているのが、清明学院高等学校だ。女子校時代には、宝塚歌劇のスターだった矢代鴻や女優の田丸麻紀などの清楚系タレントが中心で、男女共学になってから異彩を放つ人物が集結した。芸人では、若手人気No.1との呼び声も高い「見取り図」盛山晋太郎や、同じ吉本興業所属で若手注目株のトリオ「放課後ボーイズ」ガーヤマちゃん。そして、山田孝之と共に「フォリエッジ」というブランドを立ち上げた、ブランドプロデューサーの山口友敬も卒業生だ。

 この高校について「まだ、世の中には出ていないが面白い活動をしている人が多い」と教えてくれたのが、盛山らと同時期にこの学校に通っていた女性。
 
「盛山さんと仲良しだった日本拳法部の先輩は、一時期プロレスラーとして活躍していました。あと、僧侶ブロガーやインディーズのお笑い芸人、それとプロのアスリートになっている人も多いですよ。今、一番の有名人は盛山さんですけどね(笑)」

 この女性によると、「自由な校風が理由で、色々な進路を見つける生徒が多いのでは?」と話す。また、最後に本人の口からあまり語られることのない“卒業生で一番の有名人”である、盛山の話を教えてくれた。

「当時はめちゃくちゃ太っていて、外見だけで言うと不良のイメージ。ただ、純粋なところもありました。盛山さんのことが気になる同級生がいて、その人の電話番号を渡したところ、すぐに本人から連絡があったそうです。緊張した口調で『電話番号、教えてもらったんですけど……』って。それから何度か連絡したそうですが、公務員みたいな真面目なメールしか来なくてフェードアウト。いま、テレビでがんばる姿を観る度に『本当は真面目な人なのに』って思ってるそうですよ」

 次々と有名人を誕生させている清明学院高等学校。今後も規格外の有名人を輩出してくれるのか。注目していきたい。

(茶谷垣内一休)

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