織田裕二の代表作に「世界陸上」が挙がるワケとは?

 キャリアの長い人気俳優の場合、「代表作といえば?」「出演したドラマで好きな作品は?」といったアンケートやネット掲示板のスレッドをよく見かける。つまり、それだけ出演作品が多く、第一線で活躍し続けてきた証と言えるだろう。

 だが、これが織田裕二の場合、「踊る大捜査線」シリーズや「東京ラブストーリー」といった大ヒット作に混じって、なぜか「世界陸上」を挙げる人がいる。確かに97年のアテネ大会から12回連続で出演中だが、そもそもドラマや映画ですらない。

 ウェブメディアの「ねとらぼ」が1月19日に配信した「『織田裕二』出演ドラマ人気ランキング」では発表されたアンケート結果にこそ入っていないが、記事のコメント欄には《「世界陸上」がない。あれも紛れもない代表作なのに》なんて投稿も。冗談半分の書き込みかもしれないが、実際にこうした意見は少なくない。

 コラムニストの木村隆志氏も19年10月に「東洋経済オンライン」が配信した「織田裕二が『世界陸上』に欠かせなくなった理由」という記事の中で、《10年後、「織田さんの代表作は?」という質問に、「東京ラブストーリー」や「踊る大捜査線」よりも、「世界陸上」という声が上回っているかも》と真面目に述べている。

 こうした意見について、「熱すぎるキャスターぶりが『芝居じみてる』との声もあるが、演じている部分もあると思う」と分析するのはテレビ誌編集者。しかし、決して悪いことではないとも語る。

「毎回視聴率も高く、陸上の一大イペントとして日本人に認知させた大功労者。素とも演技ともつかない彼の姿に視聴者が惹きつけられたのも事実で、『世界陸上の主演俳優』という言い方はあながち間違っていないのでは」(同)

 次の世界陸上は今年7月、米国オレゴン州のユージーンで開催。まだ発表はされていないが同大会でも織田のメインキャスター起用が確実視されている。こちらの〝シリーズ最新作〟も楽しみだ。

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