1月18日、個人情報保護委員会は、事務局が意見募集手続の結果をウェブ上で公表する過程において、個人情報の漏えいが発生したと発表した。個人情報を保護する目的で設置された国の行政機関のあまりにお粗末な対応に、ネット上では厳しい声が噴出している。
同委員会は7日に個人情報保護法に関するガイドラインについて意見募集をおこなった結果を公表したが、その際に午後1時からの40分間、意見を提出した12名の氏名や一部所属先をウェブに掲載していたことが外部の指摘によって発覚したという。
事務局によれば、削除すべき内容を確認しないまま公表してしまったといい、情報が漏えいした12名のうち11名については連絡先を特定できたため謝罪したことを明らかにしている。なお今後については、「公表の対象となるファイルを作業ファイルとは区別した上で作業を行う」とし、「事前に複数人での確認を改めて徹底するなど、より厳格かつ適正な個人情報の取扱いに努めてまいります」と説明している。
しかし、今回の情報漏えいにネット上では、《どっかの田舎の町の委員会の話かと思ったら国の機関だった…》《この組織がマイナンバーの個人情報も管理してるっていうこと? マジで終わってる》《再発防止にダブルチェックを徹底しますって、これでは絶対に同じミスを繰り返す》《個人情報を保護する公的機関が情報を漏えいして、文書一枚の謝罪で済ませるべきではないと思う》など厳しい意見が相次いでいる。
「人的ミスは起こるものですが、個人情報を保護する立場であれば絶対にあってはならないこと。ダブルチェックも再発防止策というにはあまりに心もとなく、これが国の行政機関と考えると色々と不安になってしまいます。ネットでは《公務員は守られすぎている》といった意見もありますが、もう少し厳しいペナルティがなければミスはなかなか減らないんじゃないでしょうか」(フリージャーナリスト)
個人情報保護委員会の個人情報漏えいは笑い話では済まされないだろう。
(小林洋三)