「私自身も寝不足です」津波速報で神奈川県・黒岩知事が“逆切れ謝罪”

 南太平洋のトンガ諸島で日本時間1月15日午後、海底火山の大規模な噴火が発生。これにより日本列島の広い範囲で潮位上昇が観測され、16日にかけて太平洋側の多くの地域で津波の被害が警戒された。このため、津波災害を通知する「エリアメール」が地域ごとに個人のスマホなどの端末に送られたのだが、神奈川県ではある異常が。災害を知らせる大事な緊急速報ではあるが、16日の明け方にかけ、数分おきの間隔で緊急速報が必要以上に何度もなり続け、混乱をよんだ。「エリアメール」の全国配信履歴を確認すると、他都道府県では多いところで40回程度なのに対し、神奈川県では600回以上の速報が配信されていたのだ。

 SNS上では《さすがに緊急速報しつこすぎる…》《安全は確認したから、もう寝かせてくれ》《やばすぎて緊急速報の通知切ったわ》《神奈川県民への嫌がらせやめろー!》など、の苦情ツイートが殺到。黒岩祐治県知事(67)に説明と謝罪を求める声が多くあがり、「#黒岩謝罪しろ」のハッシュタグが乱発する事態に。

 多くの批判の声を受け、黒岩知事は16日、「原因を調査したところ、委託業者が誤ったプログラムを設定していたことが明らかになりました」「度重なる深夜の津波注意報の誤送信により、多くの県民の皆さんが眠れない夜を過ごされたと思います」「受験生の皆さんにはたいへんなご迷惑をおかけしました」「ホントに申し訳ございませんでした」とTwitterで謝罪した。
 
 付け加えるように黒岩知事は「委託業者の設定ミスが原因であっても、もちろん県の責任です」「業者に責任を押し付ける気はありません」とさらに弁明を追加。最後には「ですから、私が謝罪しています。私自身も寝不足です」とやや逆ギレ気味に結んだ。
 
 緊急速報の通知を切ってしまった神奈川県民は、必ず通知をオンに戻すことを忘れないようにしてほしい。誤ったプログラムによる誤送信は問題だが、緊急速報が邪険に扱われては本来の意味をなさない。有事の際、命を助けるためのツールであってほしいものだ。
 
(浜野ふみ)

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