元広島投手・北別府氏、大谷翔平ですら成し得なかった「宇宙的偉業」とは?

 広島カープに所属した投手では歴代最多の通算213勝を挙げた野球評論家の北別府学氏。沢村賞と最多勝を2回ずつ、最高勝率3回の記録を持つ70〜90年代に活躍した大エースだが、そんな氏に新たな勲章が加わったことを今月4日、自身のブログで明かした。

 火星と木星の公転軌道上の間に位置する小惑星「217726」が「Kitabeppu(北別府)」という名称で米国航空宇宙局(NASA)から正式に承認されたのだ。

「これは当然ながら、昨季メジャーMVPを獲得した大谷翔平をはじめ、イチローや松井、野茂といったワールドクラスの日本人プロ野球選手でも成し得なかったこと。まさに宇宙クラスの偉業といっても過言ではありません」(スポーツ紙記者)

 しかし、気になるのは彼の名前が小惑星に付けられた経緯。実は、北別府氏は宇宙を通じて青少年の育成活動などに取り組む「NPO法人スペース宇宙(そら)」の理事を以前から務めている。同じNPOの理事に名を連ねる久万高原天体観測館(愛媛県)の中村彰正氏が発見した小惑星という。

「中村さんはこれまで100個以上の小惑星を発見してきた天文ファンの間ではレジェンド的有名人。小惑星の命名権は発見者にあり、2年前に難病の成人T細胞白血病を発症して闘病生活を続ける北別府氏への激励のメッセージを込めて名付けたそうです」(同)

 元広島の選手では、80年代に抑えの切り札として活躍した〝炎のストッパー〟こと故・津田恒美投手の名も小惑星になっている。しかも、こちらも発見者は同じ中村氏だ。

 今回のNASA承認を受けて、北別府氏は「宇宙レベルのお年玉を頂きました。こんな名誉な事はありません」と喜びのコメント。

 現在も地元・広島を拠点にテレビ出演や野球解説などの仕事をこなしながら治療を続ける北別府氏。今回の小惑星命名がきっと完全復活への後押しとなってくれるに違いない。

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