映画「カメラを止めるな!」に出演した元吉本芸人は超エリートだった

 2018年、邦画界の台風の目なった「カメラを止めるな!」。異例のロングランヒットを続け、9月には米「ファンタスティック・フェスト2018」で最優秀監督賞(ホラー部門)を受賞。時の人となった上田慎一郎監督は、引く手あまたの奇才クリエイターとなった。12月5日にはBlu-ray&DVDがリリース。再び話題をさらっている。

 総製作費300万円で、わずか2館の単館上映からスタートした同作。SNSを中心に評判が広まり、およそ1カ月半後には150館へ拡大。タダ同然で出演していた無名役者たちに仕事のオファーが殺到するなど、“カメ止め旋風“を巻き起こした。

「作中でお父さん、カメラマン、監督などを演じた主役の濱津隆之も話題になりました。30歳を目前にして役者を目指した遅咲きですが、それまではDJ。その前は、吉本芸人だったんです」(週刊誌記者)

 大学卒業後、1年間のフリーター生活で貯金して、よしもとクリエイティブ・エージェンシーが運営するNSC(タレント養成学校)東京校に11期生として入学。卒業後、同期の木場光勇とお笑いコンビ“はまつとコバ”を結成したが、1年弱で解散。芸人の道をあきらめている。

「NSC入学時は、500人もの学生がいたそうです。はまつとコバは、上位20組しか出られないデビューの舞台に立てた選ばれしエリートコンビでした。同期には『キングオブコント2014』の覇者・シソンヌ、パンサーの向井慧などがいますが、彼らもその舞台に立っています」(前出・週刊誌記者)

 芸人として売れる前に解散、新たな道で開花した人物といえばゴールデンボンバー・鬼龍院翔が思い出される。鬼龍院はかつて、しずるの池田一真と「チョコサラミ」というコンビを組んでいた元芸人。養成所では、濱津の2期先輩にあたる。

 “カメ止め”に、ゴールデンボンバー。東京NSCにはつくづく、宝が埋まっているようだ。

(北村ともこ)

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