新発見!Honda・NSXのエンジン音で乳幼児が泣き止むって!?

 NSX(本田技研工業、以下Honda)といえば、泣く子も黙る日本を代表するスポーツカー。そのNSXのエンジン音で、泣く子が本当に泣き止むことがわかった。一体、どういうことなのか?

「〝車に乗ると眠くなる〟とよくいわれます。その理由を突き止めようとしたHondaは車のエンジン音の周波数と、胎児が母親のお腹の中で聞く胎内音の周波数が近いことを発見。さらに30車種以上のエンジン音の周波数特性を検証した結果、NSXのエンジン音が胎内音と波形が最も近いことがわかったのです。そこからNSXのエンジン音を聞かせれば、乳幼児は泣き止むのでは……という仮説が立てられました」(情報誌ライター)

 同社は早速、環境音の人への影響を研究するサウンドヒーリング協会の喜田圭一郎氏監修のもと、生後半年~1歳半までの乳幼児12名を対象に実験を開始。乳幼児が泣き始めてから3分間、NSXのエンジン音を聞かせたところ、無音状態では泣き止むことはなかったが、12名中11名の表情が穏やかになり、泣き声が聞こえなくなった。うち、7名の心拍数が安定したという。

 喜田氏は「乳幼児がエンジン音を聞くことで、母親のお腹の中にいた頃の心地よい記憶を思い出し、安心することで鎮静効果が生まれ、泣き止む可能性がある」と見解を示した。

「もちろん個人差があり、確実に泣き止むわけではありませんが、車のエンジン音に鎮静効果があると考えられます」(前出・情報誌ライター)

 この結果を受けて、HondaはNSXのエンジン音が再生される車型のぬいぐるみ「Honda SOUND SITTER」を製作。同社の調査では、乳幼児を持つ母親の約75%が、子供が泣くことを心配し外出が億劫だと考えていることがわかっており、市販化されれば母親の強い味方になりそうなのだが……。

「残念ながら、今のところ、市販の予定はありません。ただ、世の中の反響を見て、次の展開を検討したい」と関係者は話す。反響が大きければ、市販化の可能性も高まりそうだ。

(石田英明)

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