内閣から完全に独立して存在する唯一の行政機関である会計検査院の調査によって、いわゆる「アベノマスク」には115億円分余剰があることが判明。さらに年金機構が市町村に貸し出すために調達したノートパソコンのうち約1300台が使用されておらず、1億円以上が無駄になっていたなど国の無駄遣いが次々と明らかになり、ネット上には批判の声が殺到している。
「検査院によれば、新型コロナウイルス対策として国が配った『アベノマスク』を含む布マスクのうち、調達した2億9000万枚の3割にあたる約8200万枚、約115億円相当が配布されずに倉庫に保管されていたことが明らかになりました。また、『日本経済新聞』によれば昨年8月から今年3月までの未配布マスクの保管料は約6億円に上っていたと報じ、磯崎仁彦官房副長官は10月27日の記者会見で『おおむね事実である』とこれを認めたのです」(フリージャーナリスト)
また、検査院は日本年金機構の無駄も指摘。同機構が2018年~19年に市町村への貸し出しを目的に調達したノートパソコン約3000台のうち約1000台が機構本部に保管されたままで、市町村や年金事務所に貸し出された2000台のうち300台は未使用のままだったという。これにより、1億円以上の税金が無駄になったことが明らかとなり、検査院は機構に改善を求めた。
これにネット上では、《五輪追加予算にCOCOAにアベノマスクに年金機構。国は無駄遣いのオンパレードでどんぶり勘定なんてもんじゃない》《新型コロナで国民の生活が困窮する中で、こんな税金の無駄遣いがゆるされていい訳がない》《どんなに税金を無駄使いしても改善を求められるだけで、責任の追及なんてされないもんな。そりゃあ、好き放題使うよ》《国民の血税なんて意識は毛頭ないだろうな。お仲間たちにばら撒けるお金としか思ってない》など厳しい意見が相次いだ。
「コロナ禍で多くの企業で給与やボーナスが減っている状況ですから、怒り心頭の声が出ても仕方がありません。ネット上では国会議員がもらうボーナスに対しても批判が飛び火し、しばらく炎上状態は続きそうです」(前出・フリージャーナリスト)
それでも税金の無駄遣いはなかなか減らないのだろう。
(小林洋三)