新型コロナウイルスの感染拡大を受け、政府がこれまで各家庭に二枚ずつ配布している布製マスク、通称アベノマスク。介護施設などを対象に追加で8000万枚配布すると発表したものの、配布対象である介護施設などからも「必要ない」といった声があがるなど、世間から批判が集中した。7月30日に開かれた野党合同ヒアリングにて厚労省の担当者は8000万枚の配布を断念することを発表。今後はマスクのニーズを改めて調査すると説明した。
芸能界でもアベノマスク再配布には賛否両論があがっており、元総合格闘家でタレントの高田延彦(58)は自身のTwitterにて「そのマスク、俺はいらないよ!」と宣言し、「要る人を省いてさ、その予算を豪雨災害やコロナ受け入れで減収している病院や命懸けで治療に当たってくれている医療従事者に回したらいいのにな。」と予算の使い方について、持論を展開した。さらに「国会議員も使わない、コロナ感染防止にも効果薄の布マスク。」と安倍首相以外の議員が着用していない現状をチクリと皮肉った。
それに対して、元プロレスラーの長州力(68)はこの「再配布」の報道に、高田とは真逆の好反応を示していた。自身のYouTubeやSNSにはたびたびアベノマスクを着用している姿をアップしており、愛用していることが伺える。再配布に対し「安倍のマスク!が追加で頂けると!ありがとうございます!」「私の大きな顔でも大丈夫でした」と感謝を述べ、「確かに国税を使ってのマスクです!ですから大事に使いたいだけです!」とこれからも使用する意志を表明した。
「ふたつの意見に対する声は世間でもさまざま。高田氏のツイートに賛同する人もいれば、長州氏の意見を支持する声もあります。特に同じ元プロレスラーの2人のツイートは比較され、双方のコメント欄で『長州さんはこう言ってた』『高田さんはこう言っている』と2人の意見が引き合いにされ、白熱した議論が展開されています」(芸能ライター)
しかし、そもそも今回の布マスク再配布は、配られる対象が介護施設などごく限定的であるため、高田の「俺はいらない」宣言も、長州の「追加で頂ける!」という期待も、的外れのコメントだったと指摘する声もあり、プロレス的に言えばノーコンテスト(無効試合)か両者リングアウト負けといったところだろうか。
メディアの「布マスク再配布」という見出しに踊らされた結果の誤解だったわけが、どちらにしろマスクが配られないことに胸をなでおろした人もいれば、残念に思った人もいることだろう。
(浜野ふみ)