中日に一筋の光!? ドライチ・高橋宏斗が一軍昇格へ

 中日ドラゴンズでルーキー・高橋宏斗投手の一軍昇格が囁かれている。

 ドライチルーキーの高橋といえば、中京大中京高2年生のときに明治神宮大会で日本一に輝いた。当然、集大成となる3年生時のピッチングに期待がかかったが、一連の新型コロナ禍で代替の甲子園交流戦の1試合でしか投げていない。「もし、コロナ禍がなければ、吉田輝星以上のフィーバーになった」(在京球団スカウト)と高く評価されて中日入りしたが、今年6月、肘の違和感を訴え、しばらくは実戦から遠ざかっていた。

「軽症で済み、首脳陣も安心していました。リハビリ中は投球フォームの改造にも取り組み、身体作りやプロテイン摂取のことも勉強していました」(名古屋在住記者)

“小休止”がプラスにはたらいたようだ。

「8月24日のソフトバンクとの二軍戦で久々のマウンドを経験しました。結果はイマイチでしたが、二軍首脳陣は新投球フォームをマイナーチェンジしたため、スタミナ切れを心配し、ちょっとしか投げさせませんでした」(同前)

 その高橋が、近く先発マウンドに上がるという。結果次第では「一軍昇格」の声も出ている。

「ヤクルトの奥川、千葉ロッテの佐々木が2年目から一軍で投げています。一軍の雰囲気を教えるというか、経験を積ませるために近く昇格があると」(球界関係者)

 高橋の最大の武器は、伸びのあるストレート。その球質は奥川、佐々木とはちょっと異なり、「しなやかさを感じる」とも評されている。6月の故障がなければもっと早く一軍登板していたとも言われているので、終盤戦での昇格はむしろ遅すぎたくらいかもしれない。

「高橋を先発で使うということは『来季以降』に舵を切ったのもかもしれませんね」(前出・名古屋在住記者)

 若い投手の台頭は喜ばしい限り。しかし、高橋の晴れ舞台が“消化試合”では意味がない。現在、ペナントレース4位の一軍はAクラスとのゲーム差を縮めておかなければならない。

(スポーツライター・飯山満)

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