五輪期間中の首都高“渋滞”大幅減で「1000円上乗せ」が当たり前になる

 国民からは大ブーイングを受けている東京2020オリンピック・パラリンピック期間中の首都高速道路の1000円上乗せ料金だが、警視庁はオリンピック開催時(7月23日~8月8日)の渋滞が最大96%減少したと発表した。これにより、22年度以降から高速道路で導入が検討されている「ロードプライシング」で大胆な値上げが実施されるのではないかと懸念する声も上がっている。

「五輪期間中の首都高では、6時~22時までの料金を1000円上乗せし0時~4時までを5割引きする変動料金制度『ロードプライシング』が実施されていますが、警視庁によれば19年の7月、8月と比較して五輪開催時は渋滞時間が大幅に減少し、特に土・日・祝日では88~96%と減少率が高かったとしています」(週刊誌記者)

 一方で7月26日、国土交通省は22年度以降から首都高を含む高速道路の料金を混雑時に値上げして閑散時に値下げする「ロードプライシング」を本格導入する検討に入ったと発表しているが、今回の渋滞減少が成果と捉えられ1000円と同等の値上げがなされる可能性もあるという。

「東京23区の一般道も、11日間での渋滞率は2~48%減少したとのこと。しかし、これはあくまで緊急事態宣言下の一般道ですから、コロナ前と比較して渋滞が減少したといっても、あまり比較する意味がない数字とも言えます。ただ、今回のロードプライシングによる渋滞の減少具合に国交省関係者も驚きの声を上げていたというので、22年度以降に導入されるロードプライシングに大いに参考にされる可能性はあると思います」(経済ジャーナリスト)

 今後は、混雑したら1000円上乗せが当たり前になってしまうのかもしれない。

(小林洋三)

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