大手旅行代理店のJTBが、5月24日から東京五輪の観戦チケット付き公式ツアーの販売を再開していたことが明らかとなった。しかし東京都は緊急事態宣言の真っ只中で、大会が開催されるかどうかも観客を入れるかどうかも不透明な中での販売再開だけに、ネット上では批判の声が相次いでいる。
「同社が販売するのは2泊3日から18泊19日までの五輪観戦チケット付き宿泊プランで、最高値は1人450万円で京王プラザホテルのプレミアグランスイート(2名1室)に宿泊するというものです。なお、大会中止や無観客での開催となった場合は返金に応じるそうですが、ツアー利用者が新型コロナウイルスに感染して観戦できなくなった場合の旅行代は戻らず、見舞金の3万円のみが支払われるといいます」(経済ライター)
これにネット上では、《そういうのは有観客での開催が決まってから売ればいい。時間がないからって緊急事態宣言中にやることではないと思う》《大会中の感染で見舞金3万円って、さすがに無責任すぎる》《これは五輪感染ツアー。見切り発車にもほどがある》など厳しい意見が多くあがっている。
「JTBは『AREAdot.』の取材に対し、ツアー商品の販売再開の理由に『弊社は東京2020大会のパートナーでもあり、大会が開催するとなっている以上は貢献していく方針です』と語っています。ただ、実際には大会まで2カ月を切りましたから、ひとまず利用者を確保しておきたいのが本音ではないでしょうか。いずれにせよ、コロナ禍での大会であるにもかかわらず、感染したとしても3万円しか支払われないというのは余計に印象が良くない。もし大会中にクラスターが発生した場合は、さらに批判が噴出しそうです」(週刊誌記者)
この時期にツアー販売を再開させるのであれば、もっとコロナ対策や補償を手厚くするリスクを負ってもらいたいものだ。
(小林洋三)